2015/07/19
GEC OBコンサート
家出して東京に出て来て家もなく金もなく、
音楽仲間もいないのでバンドもなく、
そんなワシは友人のツテで早稲田のGEC(Guitar Enjoying Club)というサークルに潜り込んだ。
このサークルで友達を作ってはその夜その家に泊まり、
あわよくばバンドを組んではドラムが練習出来、
自分のバンドのメンバーでも見つけられればめっけもんである。
爆風銃のギタリスト、かんじさんは実はこのサークルの人であった。
ホッピー神山はお隣、ロッククライミングだったし、
デーモン小暮はフォークソング愛好会、
早稲田の音楽サークルが盛んだった時期である。
ところがワシは早稲田の学生ではなく、
・・・というより学生ですらないのだから、
そんな男がクラブに我が物顔で出入りしているのだから、
幹部連中は当然のごとく快く思ってなかったわけで、
「末吉追放」の会議は何度となく行われていたようだ。
当時はまあ「のし上がる事」しか考えてなかったんだからヒドい人間である。
嫌われる人にはとことん嫌われたし、
それでも何人かの人間はこんなワシを好いてくれてて、
なんとか追放されずに数年このクラブに「在籍」することが出来た。
そんなクラブのOBからメッセージが来て
「1曲叩いてくれ」
というので、行って来た。
もう30年も会ってないのだから紹介されても誰やらわからない顔や、
「言われてみればこんな人いたなぁ」という顔やら、
「よく見ると全然変わってないやん!!」という顔やらいろいろいた。
当時一緒に学内バンドをやっていたメンバーのひとりは今年亡くなったという・・・。
この日はその追悼ライブも兼ねているということだ。
「毎年やってんならこれ・・・いい生存確認になってええねぇ〜」
舞台上のMCでそう言って笑った・・・
「いやボケ防止にもいいんですよ」
OB達はそう言って笑った・・・
30年ぶりの仲間と音を出すのはなかなか楽しかった。
「あの曲やってたなぁ・・・」
なんてまだ覚えている曲もあったり、
30年経っても人間なかなか忘れんもんやなぁ・・・
みんな誰もプロミュージシャンとして活躍している人はいなくても、
「その曲」となればみんな結構いい「音」を出していて、
神様は人々に平等に「音楽を楽しむ」権利を与えて下さってるんだなぁと思った・・・。
来年もスケジュールが合えば参加しようと思うけど、
みんなこの歳やからな、みなさんちゃんと「生存」して会いましょう〜(笑)


