2014/02/03
嫁が泣く〜ホルモンちゃうで〜難聴で〜
昔から話し声は大きいし、テレビなどの音量もでかい。
難聴の疑いは昔からあったのだが、
それをはっきり自覚し始めたのは「中国語が聞き取りにくくなった」ことである。
最初は「耳」ではなく「頭」が悪くなったと思ってた。
前妻は中国人で、家庭内言語は中国語で暮らしていたが、
同じ人間とだけ会話していると語学力って低下するのな(驚)。
そりゃそうじゃ、会話の種類は固定されてゆき、
発音が悪くてももうめんどくさいので直されなくなる・・・
単語は日々忘れてゆき、
まあそれでも会話が通じるのだからボキャブラリーはどんどん減ってゆき、
そんな生活の中から新しい単語が出て来ることはほとんどない。
思えば子供が生まれた時、「ニャオブー」と言うので「何だ?」と思ったら、
「尿布(NiaoBu)」・・・あ、「オムツ」ね・・・というのが最後の進出単語だったと思う。
その後離婚を機に北京に移り住んだが、
音楽仲間と交わす会話は音楽の話と、酒を飲んで話すアホな下ネタと(笑)・・・
結局「生活」が変わらないと単語の「ボキャブラリー」なんてのは増えやしないのだ。
北京に居を構えてから数年後、だんだん中国語が聞き取れなくなって来た。
中国語ばかりの環境で長くいると、
何週間に一度「中国語を拒絶」する状態になることがあり、
そのせいで聞き取れなくなってるのかなぁと思ってたら、
何かだんだんその期間が長くなって来たので「おかしいな」と思ってた。
極めつけなのは、気が付けば「日本語」もあまり聞き取れなくなっている(笑)。
もう悪くなったのは「耳」ではなく「頭」かな、と観念したが、
実はそうでもないらしい。
我々のように爆音で音楽を聞く職業、
常に耳元でチャイナシンバルをばんばん叩く職業では、
破壊される耳の周波数はちょうど「滑舌」を司る部分だという話を聞いた。
なるほど、今中国のトランぺッターのアルバムをミックスしておるが、
昔に比べて「音がこもった」と感じるわけではなく、
「ハイをもっと上げて」と注文することもないので、
一般的に言われる「ハイ落ち」というのともちょっと違うのかなと思う。
耳をいたわるミュージシャンは多く、
耳栓をしてステージに上がる人も少なくないが、
ワシはなんか「聞こえ方」が違うので好きじゃないのよね・・・
小川文明とセッションした時、
「細かい譜面渡されたって老眼やから見えまへんがな!!」
と言われて、
「ほな老眼鏡かけなはれ」
と言うと、
「老眼鏡かけたら鍵盤も大きく見えるからキモチワルくて弾けん」
と言うので「なるほどな」と思った。
それと同じやね・・・
さてそれから数年、別に生活にそんなに大きな支障もなく暮らしていたが、
(まあ困るのはワシではない、周りであるだけなのぢゃが)
去年の車でのツアーの時に、
「ウィンカーが出っぱなしですよ」
と同乗者に注意されてびっくりした。
カチンカチンというあの周波数がきっと聞こえないのな・・・
そんな中、また朝起きてiPhoneをいじっていると嫁がしくしく泣くので、
「夕べ何を食べた?」と真剣に考えた。
二井原実を激怒させたホルモンも食ってないしなぁ・・・
と思ったらどうもiPhoneのキータッチの音がうるさくて寝れないらしい。
「キータッチの音なんか出してないがな・・・」
と思って「設定」を見てみると、なんと設定ON・・・
試しにOFFにしてみても全然変わらん(>_<)
もうこの周波数が全然聞こえんのな・・・・
音楽やるぶんには何も不自由はないけれど・・・
ぼちぼち補聴器買おうかな・・・

