2019/01/15
中国のスケジューリングもう無理!!(>_<)
去年から参加している布衣の全中国ツアー、
春と秋には毎年数ヶ月に渡って全中国を廻る・・・
まあこれがあると他の歌手のツアーはスケジュールがぶつかるのは仕方ない。
「Funkyのスケジュールに合わせるよ」
と言ってくれてるので、
去年の秋にはど真ん中にX.Y.Z.→Aのライブがあったのでついでに「おすし」のレコーディングツアーも入れて、結局布衣は秋の前半と後半という風に2回に分けてツアーを廻ることにしてくれた。
毎年冬にはジェイル大橋のTOセッションが入るのだが、
今回は東阪名のツアー!!・・・まあ布衣のツアーは終わっているので大丈夫!!
・・・と思ったら突然WingとPaulのワールドツアーのオファーが来た!!
リハーサルが香港で3回もあり、最初のリハーサルは布衣のツアー中(>_<)
だがよくよく見ると、甘粛省张掖からツアーファイナルの北京までのぽっかり空いた数日にぴったりスケジュールが入る!(◎_◎;)
同様に2回目のリハはその北京からTOセッションの間、
本番も含めた3回目のリハはTOセッションのツアーの隙間にぴったり入った!(◎_◎;)
もうね、「奇跡」である。
これは黄家駒が私に是非彼の遺作を叩いて欲しいのだろうとそう思えて仕方ない・・・
しかし「ワールドツアー」である。
そこから後のブッキングが絶対にぶつかるに違いないと思ってたら・・・
2月16日広東省佛山・・・無理(>_<)
2月は旧正月があって毎年中国では仕事がないので日本でツアー入れてるのよ〜(涙)
まああちらはスタジアムクラスのワールドツアー、こちらはライブハウスの小さなツアー、
先方にしたら「それキャンセルしてこっちやってよ」と言わんばかりであるが、
これはフリーのミュージシャンにとっては「生き様」に関する問題で、
私はやはり「こちらの仕事が大事」とかいう考えを持っていない。
先に決まっているものは自分の「責任」として「キャンセル」はしない!!
さすがの黄家駒もそこまではやってくれんかったんやなぁ・・・
と諦めていたら・・・
「佛山のスケジュール動きました!!」・・・(◎_◎;)
しかしその日は仮でスケジュールが入っている(涙)
しかし無茶な移動をすれば本番飛び込みで行けないことはない・・・
「リハとサウンドチェック参加出来ないかも・・・」
恐る恐るそうそう伝えて見ると・・・
「お前はそれだけ上手いんだからリハはいいよ。他のドラマーでやっとく」
!(◎_◎;)・・・
それはありがたい!!
・・・というわけで飛び込みで行く覚悟を決めてたら・・・
「佛山のスケジュール、また動きました!!」・・・(◎_◎;)
後ろに動いてくれる分にはむしろ都合が良い\(^o^)/
これなら楽しい楽しい香港でのリハーサルにも参加出来るではないか!\(^o^)/
というわけでこれは決定!!
しばらくしたらタイのスケジュールが上がって来た・・・
4月かぁ・・・布衣のツアーのど真ん中やなぁ・・・
まあまた迷惑をかけることになるが布衣に言ってスケジュール空けてもらう・・・
5月に四川省のスケジュールが上がって来る・・・
日本で高田馬場音楽室一週間が入ってるがな・・・(>_<)
でもこれはまだ大決定ではないので関係者全てにお願いして一週間前倒しにしてもらう・・・
その後、6月にマレーシアとシンガポール・・・
うん、もうそこまで来ると何もぶつかるスケジュールはない\(^o^)/
もうね、思わず天を見上げて黄家駒に手ぇ合わせましたがな・・・
さて何事もなく平穏に暮らしていた数日間・・・そこでは実は大きな戦いがあった・・・
アメリカがトランプ大統領でビザ申請が厳しくなったのと同様で、
ここ中国でも就労ビザの取得がどんどん難しくなっている。
音楽の道を志して以来、
「学歴なんかどうでもええ!!」
とばかりに生きて来たが、
今や中国では大卒や博士号とかないと就労ビザの取得も難しい!(◎_◎;)
これもアフリカから不法就労で出稼ぎに来て中国の労働者の仕事を奪うという、まあアメリカと同じような理由によるものだが・・・
60歳になるともう就労ビザ申請も受け付けん!(◎_◎;)
つまりこうだ。
中国政府としては、大学も出てない60歳の年寄りみたいな人材は必要ない!!
我が国に来ないで頂きたい・・・
ぐらいの勢いである(涙)
59歳のうちに申請しとかないと大変なことになるとばかり、
それはそれは煩雑なビザ申請をやっているのだが、
日本の中国大使館でビザが下りて、
次に中国に入国したら居留証の申請とかでパスポートを預けるので1ヶ月から1ヶ月半国外には出られない(>_<)
まあ布衣のツアーでずーっと中国にいるからいいか・・・
と思ってたら4月のタイのスケジュール・・・
佛山が後ろに動いたから、もっと早く中国に入国して申請しとけばタイには間に合うか・・・
と思ったらリハが香港・・・
香港は返還されたからもう「中国」でしょ?
・・・と思ったら、移動手続きとしては「出国」になるのでパスポートが必要(>_<)
つまりタイに合わせてビザを申請したら香港のリハには参加出来ない。
香港のリハに参加したら佛山終わってからの居留証等の申請になるのでタイの頃にはパスポートがないので出国出来ない(>_<)
そんなこんなのうちにまたタイのスケジュールが動いた・・・
しかも前倒しになったのでもう絶対に出国出来ない(涙)
布衣の方ももうスケジューリングで悲鳴を上げる。
「こんなにころころ変わってたらブッキング出来ないじゃない!!」
女性マネージャーにキーキー言われる(涙)
おまけに香港側からは今度は5月の四川省のために前にずらしたスケジュールと全くバッティングするスケジュールで遼寧省のツアーが入る・・・
もう・・・無理!!(>_<)
本番スケジュールが決まったら容赦なく香港でのリハーサルスケジュールが組まれるのだが、
香港に住んでるみんなはいいけど、こちらはそんなに何日も香港におれまへんがな・・・(涙)
「え?リハーサル参加出来ないの?」
お前は上手いからいいよと言ってたマネージャーももうピリピリし始めている(>_<)
畳み掛けるようにワールドツアーのグループでこんなメッセージが廻る・・・
「7月6日南京、7月20日深セン、みんなスケジュール大丈夫?」
そもそもこのグループのメンバーが、私を除いて全員この無茶なスケジュールに合わせられるっつうのが不思議で仕方がない。
キーボード奏者のバンマスなんかかなりの売れっ子プロデューサーのはずなのだが・・・
考えてみれば「レコーディング」というスケジュールだとコンサートと擦り合わせが簡単なのだ。
北京でスタジオミュージシャンしてた頃はこんなにぐちゃぐちゃになったことはない。
ツアーとツアーだからぶつかるのだ(>_<)
私はもう諦めた。
「大決定になったら連絡ちょうだい!!」
それまではメッセージも見んし、返事もせん!!
ツアーの仕事は1本参加出来なければ全部を失うのが常である。
「腕のいいドラマー」より「全部参加出来るドラマー」の方が重宝されるのだ。
「ワールドツアー」・・・この甘美な言葉の裏にこんなぐちゃぐちゃなスケジュールブッキングがある。
スタジアムクラスのコンサートが直前でころころスケジュールが変わる。
それもそのはず、東南アジアでやろうがアメリカでやろうが、
その主催者や現地スタッフやブッキングしてる人も含めて全てのスタッフは「中国人」なのだ・・・(涙)