2016/10/11
Funky末吉Trio初の中国ツアー
まあ「Funky末吉和他的朋友们」と銘打ってはよくツアーを廻ってはいた・・・
ファンキー末吉定例ライブin天津
日本人の来ないライブ
北京定例ライブwith D-Drive
9連チャンの中国ツアー後半は江南地区5本
VoThM天津北京ライブ
寧夏回族自治区銀川ツアー3本
ところがその中でのひとつの「演目」でしかなかった「Funky末吉Trio」としてツアーを廻るのは初めてである。
そもそもはと言えば元布衣(BuYi)のマネージャーだった黄晨(Huang Chen)という女性がいつの間にやら雲南省の大理(DaLi)というところに引っ越していたということから話が始まる・・・
ワシも雲南省の麗江(LiJiang)というところには行ったことがあり、
そこも初めて行くワシにとってはそれこそ桃源郷のようなところで、
大理(DaLi)というところは更に皆が口を揃えて「もっと素晴らしいところだ」と言う・・・
そんな素晴らしい街に引っ越した彼女の友人がライブハウスを開き、
そこのオーナーがワシの事が大好きらしく
「是非来てライブをやってくれませんか」
というところから始まった。
さすがは元敏腕マネージャー、
「どうせだったらいろいろ1週間ぐらいツアー組んであげるから」
と言うのだが、
デブのキーボード張張(Zhang Zhang)が忙しくて4日間が限界だったので、
せめて大理(DaLi)では1日ぐらいゆっくりして下さいな・・・というわけで4日間3本のツアーを組んでくれたというわけだ。
結論から言うと飛行機移動でライブ3本では金銭的には赤字が出たのだが、
まあ「バンド」としては身のあるツアーだった。
何せリハーサルなどしないのだからツアーでもないとなかなか新曲とか仕上げるのは難しいし、連日ライブをやることになるのだから、北京定例ライブみたいに先月やった曲を思い出すので精一杯ということもなく、「バンドサウンド」というものが練られてよい。
結局、3連符の5つ取りと8つ取り(4つ取りに比べて数段難しい)を駆使したシャッフルの難曲と、昔モンモンという歌手に書いた曲を渋谷有希子に歌ってもらってレパートリーに加えることも出来た。
そして言わなければパッと聞いて誰もわからないことなのだろうが、
実は今までやっていたラテンの曲は、
「全てのリズムは2−3と3−2に分類出来る」
というラテンの偉い人の教えに従って、
今まで3−2で叩いていた曲もメロディー自体が2−3だったので叩き方を真逆に変えた!!
長年叩き慣れたものを根本から変更するって結構大変なのよね・・・
まあ新曲も含めて、メンバーの皆さんも北京に帰ってしばらく身体で熟成させれば、おそらく月末の北京でのライブの時にはもうばっちし身体に入っていることだろう・・・
まあツアーの赤字補填はそういう意味でも私がさせて頂いて、
本当に小額ですが些少のギャラを出させて頂いた・・・
もちろん毎日のご馳走はワシが奢る!!
まあそれは北京でもそうなので地方に出ても同じである(笑)
さてツアー初日は重慶!!
場所はなんとこのライブハウスだった・・・
看板も出さずに取り締まりといたちごっこで運営してた頃の話
引っ越してちゃんとしたライブハウスになっていた頃の話
そして今回もまた場所を引っ越していたこんなに素敵な店になっていた・・・
オーナーとまた記念撮影!!
いや〜一生懸命宣伝してくれたんやろうなぁ・・・
お客さんが70人も入っていてびっくりした!(◎_◎;)
自分名義で70人って日本でも集められへんでぇ・・・(驚)
ワシの中国での名声って日本より大きいんやなぁ・・・
こりゃひょっとしたらツアーもトントンで黒字が出るやも知れんぞ・・・
と思いながら打ち上げ!!
重慶火鍋は2度辛い!!(>_<)
・・・というわけで翌日はこんな感じ(笑)
大理(DaLi)のライブハウスがまた素敵な店だった・・・
きっと地元のロック好きの若者で運営してるんやろうなぁ・・・
とか想像しながら名物の「雲南コーヒー」を頂く!!
メンバーはみんな仮眠を取ると言うが、
ワシはこの大理(DaLi)の古城(GuCheng)と呼ばれる旧市街がとてもいい街並みだったので探索に出かけた。
「大理石」というのは実はこの街の名前から付けられたもので、
なるほど大理石関係の店や芸術品なども多い・・・
次の日はオフなのでまた探索しようと思ったら、
なんと偶然LuanShuも
大理(DaLi)に来ているということで合流!!
なるほど、西は雲南の山々、東は湖に挟まれた風光明媚な街並みを堪能させてもらいました・・・
ところで夜は古城(GuCheng)で飲もうということになり、
街をぶらぶらしながらお洒落な店に飛び込んで飲んだりしてたのだが、
生バンドが入っている店も多く、街を案内してくれた若い衆が言うには、
「凄いですよ、バンドやってる奴らみんなファンキーさんのこと知ってて、
見かけたらみんなびっくりして憧れの眼差しで見てるんですよ・・・」
「だったらライブに来い!!」
とまあ中指立てるわけでもなく、とりあえず大理(DaLi)は小さな街なのでその程度の動員で赤字(笑)
次の街、昆明(KunMing)へ向かう・・・
黄晨(Huang Chen)がブッキングしてくれた乗り合いタクシーに乗って行くのだが、
これがたっぷり5時間ほどかかってもうへとへと・・・
入り時間にも遅れて直接小屋に着いたら、
なんと懐かしい人がライブハウスの入り口でワシらを待っていた・・・
5年前、ここ昆明で一緒にコンサートをやった少数民族の歌手、高洪章(Gao HongZhang)である!!
不思議な人間である。
一緒に仕事をしたことのある歌手というのは数多いが、
この男だけは何故だか「懐かしい」というか、
「本当に時空を越えてやっとまた再会した」という気持ちになるから不思議である。
さっそくリハ後に夕飯をご馳走になった・・・
もちろんライブ前なので酒は飲めん・・・
何やら彼は電話でライブ後にワシが飲みたいと言っていた米酒を持って来いと誰かに指示していたようだ・・・
そして打ち上げ!!
自家製の米酒!!
これを持って来てくれたのは、
前回のコンサートの時に神鼓(ShenGu)という太鼓を叩いて神々と交信するというこの方!!
ブログの内容から少々引用してみよう・・・
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その後に出て来たこの民族パーカッション!!
名を「神鼓(Shen Gu)」と言う。
タイコに鈴が付いていて、
右手でそれを揺らして鈴を鳴らし、
左手でバチでタイコを叩く。
普段はこのように地べたに座って演奏するのだが、
最後のサビの繰り返しになると突然立ち上がって、
狂ったように踊りながら演奏するのだ!!
リハの時にそれを見た瞬間にワシは号泣!!
本番の時はワシの位置からは見えなかったが、
よく見える位置の張張が号泣!!
「ファンキーさん、あれはねぇ、神様と交信してるんだよ。
誰にもじゃま出来ない神との会話なんだよ!!」
それもそのはず、彼の職業はもう音楽というレベルを越えている!!
病気の人がいればそこに行って「神鼓(Shen Gu)」を叩き、
運気が悪い人がいればそこに行って「神鼓(Shen Gu)」を叩く。
神鼓奏者というのはもう音楽を越えて呪術師のレベルにいっているのだ。
宗教は人を救うために生まれ、
そして時には戦争を起こし、人を殺す。
ヘタな宗教をやるぐらいだったら、
楽器をつきつめて神と交信した方がよっぽど平和である!!
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もうね、この人たち、凄すぎるの!!(涙)
とりあえずこの高洪章(Gao HongZhang)のアルバムを全曲ここにUPするね!!
ところどころで聞こえるサックスのような楽器は実は「声」なのよ(驚)
もうね、次の雲南ツアーの時には彼らゲストで呼ぶことにするわ!!
途中のお歌のコーナーんとこで思う存分神々と交信して下さい!!(感涙)
というわけでアルコール度数10度で危険なほど酔っぱらう少数民族自家製の米酒でしこたま酔っ払ってツアーは終わった・・・
「大理(DaLi)に来るんだったらどうして予め連絡しない!!俺の故郷なのに!!」
と彼は言うが、張張(Zhang Zhang)は、
「そんなことしたら大変ですよ。もう昆明だけでこの歓待ぶりなんですよ。
彼は全ての仕事を休んでずーっと私たちを歓待し続けますから!!」
・・・そしてワシは次の日の朝一番で北京に帰ったが、
張張(Zhang Zhang)はチケットを変更してもう1日滞在して歓待を受けている(笑)
でもね、実は助かったのよ・・・
実はね、実はね・・・小屋にシンバル忘れたの(涙)
北京着いてから気付いてすぐに張張(Zhang Zhang)に連絡して取って来てもらった・・・
すまんのうすまんのう・・・次からはもうシンバル持って行かんし!!(そこかい)