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2016/07/26

全中国ひとりドラムツアー2016年 山東省「青島」

別件の打ち合わせで担当のShaとやり取りしてた時に
「じゃあその話は次に太原で会った時でいいだろ」
と言うので、太原の前にあるこの青島には来ないもんだと思ってたら、
WeChatの書き込みでは何と前の日から青島入りしてるようではないか・・・

何時の列車取ろうか?
とかなり前から言われてたのだが、
そんな先にどんな仕事が飛び込んで来るかもわからないので、
「前日なるだけ遅い時間で、
あ、酒飲まなきゃなんないんで着いて飲める程度に。
帰りは翌日のなるだけ早い便で、
あ、列車は駅まで飛行機乗ってるぐらいの時間がかかるから飛行機ね」
などと注文をつけてたら、結局は夕方の飛行機まで何も仕事はなかった(笑)

まあよかろう、その分のんびり出来ていいやと思いながら
「無事に乗ったから」
と一応連絡を入れておく。

「着いたら電話してくれ〜俺が迎えに行くから」
などといつになく殊勝なことを言ってると思ったら、
着いたら
「すまん、飲み過ぎでやっぱ迎えに行けないんで地元の張老師が迎えに行くから」
とメッセージが入っている。

相変わらずなので逆に安心した際さきであった(笑)

さてその「飲んでる」ところとやらに直入りしてご馳走を頂いたが、
なんとヤツは明日の朝5時起きで徐州に行って、
そのまま太原に入るんだとか・・・

そして徐州というのが何とデニスチェンバースの全中国クリニックツアーだとか!(◎_◎;)

うわぁ・・・そっち見に行きたいなぁ・・・
と思いつつも翌日は相変わらずひとりで頑張った(笑)

まあいつものことなのだが着いてみていろんな事情がやっとわかったりする・・・

VisionQingDao2016Poster.jpg

ふむふむ、「国際打楽器フェスティバル」ね。
今年で3回目、一週間やって昨日が初日で李浩(Li Hao)だったのね。
そんで今日がワシね、ふむふむ・・・

VisionQingDao2016Program.jpg

パンフレットに印刷されているプログラムね、ふむふむ・・・

・・・ってあーた!!
「1:30-5:00Funky末吉先生のクリニックとデモ演奏」
・・・って教えるの?

しかも3時間半?・・・無理(>_<)

ワシ・・・人に教えるのん無理なのよねぇ・・・
そもそもが人に教わったことないし・・・

8月末にも西安でクリニック1日とデモ演奏1日でブッキングされたが、
その時も色々話し合ったのよね・・・

本当に「教える」なら生徒が泣き叫ぼうが本当にためになることを真剣に教えたいが、
そもそもが1年お預かりするのじゃなく1日だけドラム見てやったって上手くなるわけないのよね・・・

本当に命がけで習いたいなら
「よし、今から1年俺と一緒に暮らせ!!」
と言う。

音楽の基なんて所詮は「人生」なのだから、
特にワシのドラムなんてワシの生き様をちゃんと理解せなカケラさえも分かるわけがない・・・

だからワシはデモ演奏で全中国を廻っている。
見たこともないような超絶な曲で超絶なドラムソロを叩いて、
それで少しでも度肝を抜いてからゆっくりとひとりで何年でも考えて欲しい。

「どうしてこんなことが出来るのだろう」と・・・

まあしかし今回はプログラムにそう書かれてるんだから教えないわけにはいかない。
しかもそれをブッキングした人間はもう遠く徐州に行ってしまってるのだ・・・

ちょっと納得出来ない気分のまま昼食・・・

出番前だと言うのにメシだけはちゃんと食わせるのが中国人のメンタリティーである。
「ドラムのチューニングで30分はかかりますからね」
と言ってるにもかかわらず、開始時間の13時半までメシ食ってるのが中国である(>_<)

会場着いたらもう観客っつうか生徒っつうかちゃんと座って待ってるし・・・

まあ観客の前でチューニングやセッティングをするのも慣れたもんである(笑)

本当ならマイクでも持って「チューニングの極意」でも教えてやりたいところなのだが、見れば最前列はみんな子供である。

この子たちは自分でチューニングをすることなんてまずないので、それを教えるだけ無駄なので何の話もせずに黙々と人前でチューニング(涙)

思えばワシも人間が出来てない(>_<)
まあ「虫のいどころが悪かった」のな・・・

ドラムの横にはちゃんと椅子が置かれていて、
その上にはちゃんと小さなミキサーが乗っけられている・・・

ご丁寧にiPadなどのイヤホンジャックのアウトからミキサーに入力するようにちゃんとシールドまで用意されている。
ミキサーのイヤホンジャックにはちゃんとミニプラグに変換するプラグまで刺さっていて、
こりゃiPadでも持って来てこのシールドにつないで、
イヤホンをミキサーのイヤホンジャックにつないだらそのまま音が出るではないか!!

今までになかったぐらい至れり尽くせりだったのがよくなかった・・・(>_<)

実はそのミキサーには電源が来てなかったのだ(涙)
ミキサーの電源ケーブルはちゃんと電源タップに刺さっていて、
その電源タップからは壁のコンセントにちゃんと刺さっている。

それでも電源が来てないのは、
まあ電源タップのON/OFFか、
もしくはその壁のコンセント自身に電気が来てないのだろう。

「電源来てないよ」
とスタッフに言っても
「そんなはずない」とばかりオロオロしてるだけなので、
「もういいです!!」
とばかりそのミキサーをブチ捨てて自分のシステムを構築する・・・

また次のチャンスにゆっくりレポートしようと思うが、
現在では究極のシステム!!

実は日本ではまだ発売されてないギターアンプの世界的なメーカー「Marshall」が作ったスマホを使ってるのよ〜\(^o^)/

VisionQingDao2016MarshallSumaho.jpg

「世界のマーシャルが開発した音の特化したスマホ」
という触れ込みもあるけれども、
何よりも「イヤホンジャックがふたつある」というのが一番の魅力なのだ。

つまりこれひとつあれば、
ひとつのイヤホンジャックから卓へ、
もうひとつのイヤホンジャックで自分のモニター、
と他にもう何も要らないのよ〜(自慢)

また何よりも電池で動くわけだから電源が要らない!!

もう現場で誰かに電源ケーブル引っこ抜かれたりしたこともあるので、
電源だとかモニターだとかに一切頼らないシステムを構築してるのよ〜(自慢)

まあ出力ケーブルは何種類か持ち歩いてて、
これがトラブったら昔のiPadシステムにも戻れるし、
ミキサーから卓に送るケーブルがホーン型だったので、
それを受けるメスのケーブルも持ち歩いている。

そのケーブルをミキサーから引っこ抜いて受けのケーブルに刺して、
「はい、外の音出して下さい」
もうこれで音が出たらそのままデモ演奏を始めることが出来る。

しかし周りのスタッフは全くそれについて来れず、
そのまま電源まわりとかをいじっている。

「電源要らんし!!音出して!!」

この辺から口調がキツくなってしまう自分が、
後で考えたらまだまだ人間が出来てないな(笑)

もうケーブル抜いてホットタッチして
「はい、音出して!!」
を何度も連発・・・

「つないで音楽流して下さい」
とか言われたらまたカチンと来てしまう。

つないで音が出なかったらあんた達またこのシステムを疑うでしょ!!
「ホットタッチしてブーって音が出なかったらつないでも音が出るわけないでしょ!!」

まあ結局どうしてイラつくかと言うと、
ただでさえ「遅刻」とかむっちゃ嫌いなワシが、
こうして客(生徒)を延々待たせてこんなことをしてるのが「イヤ」なのである。

だったら1時半までメシ食うなよ!!(怒)

ドラムにはいっぱいマイクがセッティングされているが、
そもそもがサウンドチェックもしないのだから、
本番でそんなマイクのフェーダー上げられても困るだけである・・・

まあ怒ったって仕方ない。
外音は「責任外」!!
出音がNiuBee(Fuck'n Greatの意味)であることがワシの「仕事」なのだ。

やっぱShaがおらないかんな・・・
せめて出音ぐらい誰かがチェックしてくれな・・・

デニスチェンバースとワシとどっちが大切やねん!!
デニスチェンバースやろうな・・・(笑)

とか何とか言ってるうちにやっと音が出たのですぐにデモ演奏を始めた。

VisionQingDao2016Drumming.jpg

心なしか表情が「怖い」気もするが・・・
実はあっちゃ向いてるタムのマイクが気になって仕方ないのよね〜(涙)

ドラムを叩きながら合間に何とか直そうとする・・・
そしたら「ちゃんと外でもマイクで拾ってね」と言わんばかりではないか(>_<)

全くもって「小市民」である(涙)
マイクに繋がってるケーブルなんか全部引っこ抜いてしまえばよかった・・・

まあでも1曲叩き終わったら笑顔で挨拶しましたがな・・・
子供たちを怖がらせてもいかんしな・・・

いつものように中国語でジョークも飛ばして「おもろい外人のおっさん」を演出した(笑)

いや、でもここの生徒さん達(その父兄も含む)は意識が高かったな・・・
撮影も初回はこんなもんやったけど、
後々ではほとんどの人がもう撮影してたし・・・

VisionQingDao2016Audience.jpg

長丁場なので普段やらないフリーのドラムソロが入るSambaの曲もやって、
「はーい、では誰かドラムソロやってみたい人!!」
と言うと前列の子供たち全員上がって来たもんな・・・

まあ最初のトラブルもあったし子供たちには3時間半もは無理なので、
それでも2時間ぐらい飽きさせずにクリニックが出来たかな・・・

嬉しかったのはデモ演奏の度に「ウォー」という拍手が後ろの方で起こるのだ・・・

考えてみれば主催者は青島打楽器協会、
スタッフも皆この打楽器協会の人間である。

そんな人たちに怒り散らしたのは悪かったが、
同じ打楽器奏者としてデモ演奏でそれを払拭したな・・・

最後に飲み会でもガンガンに盛り上げておいたことはもちろんである(笑)

VisionQingDao2016Uchiage.jpg

この日を皮切りに今年は「教える」という機会が多い。

来週の太原で開かれるFunky鼓校中国版でも教室を受け持つし、
その後に行われる日中友好こども(大人も可)サマードラムスクールでも教室を受け持つ。

「いい先生が必ずしもいいドラマーとは限らない!!」
「いいドラマーが必ずしもいい先生とは限らない!!」
で今までずーっと避けて通って来た道であるが、
請われてやる仕事っつうのは神様が自分にやれと言うてるようなもんやしな、
ちょいとぼちぼち腰を上げて真剣に取り組んでみる時期なのかも知れんな・・・

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