2011/06/06
全中国ドラムクリニックツアー2011年 広東省「佛山」
佛山は以前来たことがある。(こちら)
「ロックの街」というイメージがなかったこともないが、
中国のTwitter「微博」でワシを見つけた主催者がメッセージを送って来た。
「ファンキーさん、この街がどれほどクレージーか経験して頂きましょう。
あなたのポスターは街中のいたるところ、
バスやタクシーの中にも貼られ、
このドラムフェスティバルには何百人の人間がやって来ることでしょう。
街を歩けばサインをねだられ、
サインのしすぎでドラムが叩けなくなるかも知れません!!」
そんなに凄いんか?!!と思いつつ返事を書く。
「そりゃ体力を蓄えとかないかんですな。
終わったらぱーっとビールでも飲みましょう!!」
そしたら凄い返事が来た。
「ははは、こちらでは1トンのビールを用意してお待ちしてます!!」
何つう街じゃ!!!
というわけで佛山に到着!!
いつものことながら暑い!!!
言われた通りいたるところでポスターを見かけた。
まあポスターを見るに、
「第一回佛山ドラム芸術フェスティバル」
ということらしい・・・
昨日の例があるので早くから来てドラムのセッティングをする。
場所はショッピングモールの広場、野外である。
暑い!!・・・くらくらしながらセッティングが完了!!
奥内に退避!!!
まったく6月でこれなんだから7月、8月になったら殺人的な暑さであろう・・・
退避はしたが、
担当者の沙はメシ食って地元の人と延々ダベリながらワシをケアもしない。
聞けば地元のパール倶楽部の苦情を聞いているようである。
後でまとめて触れたいと思うが、
ドラム教室をやるというのは言わば「商売」である。
この主催者はちょっと「商売」が過ぎたようである。
まあワシには関係ない。
ショッピングモールで買い物をして時間をつぶしたりして過ごす。
ホテルにチェックインして夜に会場に戻って来たら、
バンドがいーっぱい出ていてそこはもうロックフェスティバルであった!!
そうか・・・今日はロックフェスティバルのトリの演奏で呼ばれたんだな・・・
とステージ袖で気合いを入れる。
しかし気がついたらステージ袖では誰もスタッフがいない。
担当者は「暑い」ということで奥内に退避し、
主催者は自分もバンドでドラムを叩いたりしてるのだから、
一体ワシは大体何分後にステージなのかが皆目分からない。
仕方がないので司会者が降りて来たら捕まえて聞いてみる。
そもそも進行を一番理解しているのは司会者なのだ・・・
司会者が言うには「あと4バンドだよ」ということで、
ステージ袖で気合いを入れながら待つのだが、
警備もへったくれもないステージ袖には若者やらガキやらおばはんやら、
わけのわからん連中がひっきりなしでやってきて写真をせがむので、
出番前のコンセントレイトもへったくれもない。
バンドの入れ替えの時に逃げるようにステージに上がり、
自分のドラムセットのセッティングをチェックに行く。
「絶対にセッティングを変えるな」と言ってあるので、
セッティング自体は変わってないのだが椅子がない。
聞けば他のドラムセットで使っているらしい。
どうせ戻って来た時には違う椅子で、
せっかくセッティングした高さも違っているのだ・・・
そんなことでへこたれていたのでは中国でドラムは叩けない。
客の前でチューニングやセッティングをするぐらいなら、
客の前で椅子の高さを調節するぐらい屁のカッパ(死語)である。
主催者がやって来て「あとバンドひとつですよ」と告げる。
司会者から聞いてたのより少し早いが、
じゃあということでプログラムを走らせる器材の電源を入れに行く。
担当者の沙がやって来て主催者と何やら打ち合わせをしている。
聞けば終演時間が押していて、
ワシが叩き始める時間が既に終演予定時刻らしい。
ワシが心配することではないが、
野外なので終演時間は大切じゃろう・・・
ドラム叩き始めたら警察が来たなんてのはシャレにならんなあ・・・
と少々心が折れ始めるが、
それに負けてはプロとは言えない。
よし!!行くか!!!と思ったらまだバンドがステージに上がる。
「話が違うやん!!」と思いながらも我慢する。
中国でドラムを叩くのである、
警察に一度ぐらい捕まらなくては一人前とは言えないだろうと覚悟を決めて、
終演時間を過ぎた頃にやっとステージに上がる。
ショッピングモールの広場なのに客席は異様に盛り上がっている。
佛山・・・噂に違わずロックの街なのか・・・
と思いつつ1曲目終了!!
ロックバンドがメンバー数人で出すオーラを一人で出さねばならないので大変である。
橘高文彦を見習って必要以上に頭を振る。
大受けである・・・
我ながらいい演奏が出来ていると感じた。
これはひょっとしたら今日は「神の域」まで行けるかも知れんぞ・・・
と思いつつ2曲目に突入!!
ところがここでまたプログラムが止まる。
思い起こせば一昨日もこの曲でプログラムが止まった。
HDレコーダーなので、ひょっとしたらHDに傷がついてるのかも知れない。
そう言えばどっかでは演奏中に電源を抜かれたこともあるし、
これだけ持ち運んでるんだから傷ぐらいついても不思議ではない。
電源を落として急遽ドラムソロ!!
時間の関係もあるので3曲目にやるドラムソロをここで持って来て事なきを得る。
まあ事なきことはないのだが、
客はウケているようなのでよしとしよう・・・
いつもの3曲目は飛ばして4曲目!!!
と思ったらここでまたプログラムが止まった。
イントロで止まったのでどうしようもなく、
結局電源を入れ直してやり直し。
最後の曲でもまた止まってドラムソロでシメた。
どうしたのじゃ器材くん!!
もうワシと旅をするのがイヤなのか?!!
思い起こせば昨日は止まってないので、
一昨日と今日・・・共通点は「野外」であると言うこと・・・
機械のぶんざいで暑さでやられているのか・・・
短い付き合いじゃったがお前とはもうここまでかも知れんのう・・・
マッド大内がこの前店に持って来てたシステムが小さくてよさそうなのでそれに変えるか・・・
マッドさん、このブログ見たら製品番号教えて下さい。
ファンキー末吉ひとりドラムツアーの軌跡(こちら)