2008/06/17
全中国ドラムクリニックツアーその3、西南地方貴州省「貴陽」
貴陽には先月布衣のツアーで行ったばかりである。
(その模様はこちら)
第一回目の遼寧省沈陽、吉林省吉林には北京から列車で行ったが、
さすがに1800km離れた貴州省までは飛行機に乗せてもらえた。
それでも北京から3時間。
日本に帰れるやないの!!!
空港に着いたら子供たちが迎えてくれた。
聞けばこの子たちもドラムの生徒だと言う。
ふたり仲良く手をつないでいるので姉弟かと思ったらそうではなく、
「仲良し」だと言う。
しょっぱなからちょっと甘酸っぱいスタートだった。
貴陽のパール倶楽部は市内のマンションの中にあり、
そこでは複雑なプログレッシブメタルに合わせてツーバスを踏む少女がいた。
聞けばこのパール倶楽部の娘さんと言うことだが、
何でメタルなの?
何でツーバスなの?
そしてこのパール倶楽部でのベース教室。
幼稚園ぐらいの女の子が弾いているベースは何とこれ!!
これを売りつけた張本人がこの男、
パール楽器の中国代理店、
そしてアメリカのDEANの中国の代理店でもある中音のドラム部門責任者、
沙泳江(ShaYongJiang)先生である。(画面右)
この男、イスラム教でありながら浴びるほど酒を飲む。
そして今回気づいたが、
中国の習慣なのか、それに付き合うべく酒のめっぽう強い飲み要員が各地各地にいる。
画面左がそれである。
さんざん酔っ払ってその日は爆睡し、翌日の昼間がクリニックである。
会場は巨大なキャバレーのような店を営業時間前に使わせてもらい、
ネオンにはワシの名前まで打ち込んでくれている。
これがまた客が入るのよ・・・
座席でざっと2、3百人、それが見事に満席になっていた。
まずは生徒たちの歌とドラム。
そしてソロ演奏となってゆくわけだが、
ここで気がついた。
なぜ子供たちがみんなツーバスを踏み、メタルを叩くのか。
課題曲がメタルなのである!
ワシはワンバスから始めてツーバスになったので、
ワンバスの時の足癖でツーバスは左足から踏む。
ところが日本でもいきなりツーバスから始めたドラマーは右足から踏む。
この子たちはと言えば当然ながら右足から踏む。
初めてドラムを叩くのがツーバスで(ツインペダルだが)、
しかも課題曲がメタル。
ベースなど楽器も全てメタルである。
この子たちが大きくなった時、「ロック」と言うものをどう感じるのだろう。
「ロック?・・・そう言えば小さい頃やってたわねぇ・・・」
ロック後進国であるはずの中国だが、
実は末恐ろしいロック大国なのかも知れない。
ファンキー末吉のひとりドラムツアー軌跡(こちら)