おもろい話(香港とその他の外国)
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2019年09月16日(月)
プノンペンの隣町「タクマウ」

先日のHIBACHIでのライブ・・・
実はギリギリまでベーシストが決まってなかった・・・

かくなる上はと北京からよーしーずを呼ぼうとか、
八王子からお隣さんの仮谷くんを呼ぼうかと画策したが、
結局どちらも丁重にお断りされ(笑)、
しゃーないなぁ〜・・・ベースなしでやりまひょか〜と思ってたら、。
プノンペン在住のJazzギタリスト山内さんがベトナム人のベーシストを連れて来てくれた。

ベトナムの方がいっぱい仕事があるやろうに、
何を好き好んでそこより小さな国に・・・と思ったが、
「外国で仕事をしたかった」
と・・・

ワシみたいなやっちゃ(笑)

ところが昼間ちょこっとリハやって、
どうやら娘さんを学校や塾に送り迎えとかで出て行って、
本番開始時間30分が過ぎても戻って来ん(>_<)

じゃあ当初の予定通りベース抜きで始めまひょか〜
と思ったら30分押しギリギリで戻って来た(笑)

まあ演奏は何でもそつなくこなせる腕を持っていて、
共通言語は英語となるが、なかなかいいミュージシャンシップを築けた夜となった。


そして翌日、彼から山内さんに連絡が来た。
「自分が今晩演奏してる店に来てちょこっと演奏してくれないか」
と・・・

実は彼はその店での仕事が入ってたのだが、
それを断ってまでこちらのライブに来てくれたそうだ。

これはミュージシャンシップとして断るわけにはいかんと二つ返事でOK!!
ところがそこがプノンペンではなく隣町の「タクマウ」という街!(◎_◎;)

遠いけどしゃーないなぁ〜・・・というわけで、
山内さんが経営するJapan Guitar Shopに集合してみんなで隣町へ向かう〜

いや〜雨が降ってたのであまり景色が見えなかったのだが、
これが川沿いの素敵な街で、
何よりもプノンペンと違って中国語の看板がない!!(笑)

国を乗っ取る勢いの中国人もまだここまでは進出してないんやなぁ・・・

きっと昔のプノンペンもこんな感じやったんやろうなぁ・・・というそんな街の中にあるこんなバー!!

ステージもなかなかちゃんとしたものがある・・・

ちなみに中国式の神棚「地主神」があるが、
別にここが中国人経営なわけではない。

呼び出した当の本人のベーシストはまだ来てない。
そりゃそうだ、こちらの仕事に30分遅れる人なんだからそりゃなかなか・・・(笑)

ところがこの店、演奏が始まる頃には満席!(◎_◎;)

何やら地元でちょっと遊ぼうと思ったらこの店しかないらしく、
週末はいつもこのように満席になるらしい・・・!(◎_◎;)

ベーシストからそれぞれのメンバーを紹介されて、
お決まりの乱入セッション!!

ドラムソロを振られたので、この日は足がサンバリズムの手が分離しての鉄板ネタ!!(笑)

いや〜ウケたなぁ・・・

だいたいこの店は何から何までユルい!!
かぶりつきの最前列では客が既に酔いつぶれてるし、
おっさんがどんな曲だろうが踊り狂っとるし、
その席でボーカルの姉ちゃんがステージ降りて飲んでるし(笑)

この夜の便でタイに帰るMIMIさんや、山内さんやボーカリストの奥様もステージに上がってセッション!!



途中、前で踊り狂っていたおっさんがステージに上がって来て、
ドラムんとこ来て何か言ってると思ったら、
「I go back to home!」って・・・知らんがな!!(笑)

初めて寧夏回族自治区の銀川でライブをやった時を思い出した。

ここの客はもちろん音楽の知識などあるわけもなく、
技術的にドラムが上手いの下手だのわかるはずもなく、
演奏が楽しかったら狂喜乱舞する、それだけである。

私は別に芸術家ぶって難しいことを(やってるけど)それを理解する相手のみに向けて演奏しているわけではない。

人様の前に出て演奏しているからにはそれは「パフォーマンス」。
ドラムというその場に座って動けない楽器で、
何も音楽を知らない人を楽しませられるということが出来たということが何よりの幸せである。

また、ここの人が私が何者なのかを知らないというのも私にとっては非常に心地よい。

演奏終わってベーシストにこの店のオーナーのところに連れて行かれて挨拶をしたが、
張張(Zhang Zhang)が覚えたての日本語でよく言う
「オマエナニモノジャ」の乗り(笑)

「旅行者です。この街最高!!この店最高!!また来ます!!」
これだけでいい。

「この人は日本では有名なドラマーなんですよ」
なんてのは全く必要ない。

私は私がここにいてドラムを叩く。
それを見た人がそれぞれどう思うか、だけが私にとって大切なことである。

昔日本のラジオだかテレビだかで、とある日本の「有名ドラマー」が生演奏して、
それを司会者が「日本一のドラマー」として紹介していたが、
いやいや、有名度は日本一かも知れんが、腕は世界に出て通用する腕ではないぞ(笑)

こういう例はそのドラマーだけではなく、あらゆる有名人がその「有名である」というだけにしがみついて生きているのを、私は常に反面教師として生きて来た。

虚栄心でも何でもない。
演奏して客にウケるということは即ち「自分の進むべき道」への確認である。

まだまだ世界一にはほど遠いが、
前を進んでいる憧れのドラマー達の背中が私にははっきり見える。

裸一貫でドラムを叩かないと、そんな進むべき道しるべさえ見えなくなってしまう・・・

Jazzを始めたのだって、
「これが出来たら世界中どこ行っても初対面の人とすぐ演奏出来て楽しいだろうなぁ・・・」
がきっかけである。

「あんなに叩けたら楽しいだろうなぁ・・・」
と思って精進して、実際に叩けるようになったらやっぱり楽しい。

あとはこの「楽しさ」をもっと精進して上に行くのみである。

ベトナムからこのカンボジアにやって来て、
それこそ一度お手合わせしただけのこの名も知らぬドラマーを、
こうして自分の店に呼んで「また一緒に演奏したい」と思ってくれる、
それこそがミュージシャンとして何よりも嬉しいことなのである。

この店、バンドの入る店ではよくある西洋料理の店ではなく、料理はクメール料理!!(◎_◎;)

カンボジア名物の生胡椒を使った料理を食べてもらえたのが良かった。

まあ心残りっつうか、世界中どこ行ってもそうなのだが、
客席の女性客は誰ひとりとしてワシに見向きもせんのな(涙)

狂喜乱舞するのはおっさんばかり(笑)

いいのよいいのよ、おっさんでもおばはんでも誰であろうと自分音楽に感動してくれたらそれで!!

しゃーないなぁ〜・・・(笑)

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