
2020年10月18日
就職試験?(笑)
自慢じゃないがちゃんとした職(?)についたことがない(笑)
ボーナスとかもらったことなんかもないから
「ええなぁ〜ボーナスなんかもらえる人」
などと羨ましく思ってた。
「好きなことやって金稼いでんだからそっちこそ羨ましいですよ」
とよく言われるが、趣味が「仕事」に変わると、それはそれで大変なことはたくさんある。
こんなんとか・・・
まあどんな仕事でも「仕事」なので、それなりに「我慢」や「妥協」などをしながら、その中で楽しみを見つけながら何とかやっていってるのではないかと想像する。
小さい頃からサラリーマンに憧れていた。
「将来なりたい職業」っつうのは「数学の先生」か「コンピューター技師」になることだったと記憶している。
家が商売をやってたので「定時には家に帰って家庭を大切にする」ような人生を歩みたいと思っていたのだろう・・・
ところが大きくなってみたら、家には帰らんわ家庭はないがしろっつうか「ないもの」にしてるし
真反対やないかい!!(笑)
まあ小学校の頃「トム・ソーヤの冒険」を読んで、無人島で一人暮らしをしようと家出したことがあるぐらいだから「放浪癖」はもともとあったんやろうなぁ〜
バンドでツアーなど廻り出してから、気がついたら同じところに半年もずーっといるなんて自分でも信じられん!!
「数学の先生」か「コンピューター技師」っつうぐらいやから、文系の勉強は全くダメで、特に語学、英語の授業なんて絶望的やったな・・・
不思議と漢文の授業だけはまあまあよかったような気がする・・・これも「縁」か。
そんな自分が外国でその国の言語を使って暮らすなんか夢のまた夢だったのだが、縁あって中国でもう30年近く暮らし、そして今カンボジアで暮らしている。
もともと「人間」が好きなので色んな友達を作る。
それで何か将来助けてもらおうなんてことはこれっぽっちも思ってないのだが、今となってみれば結構助けてもらったことも多い。
何よりもその「縁」で自分の人生が劇的に変わってしまうことがあったら楽しいな・・・
なにせ「明日が今日と同じである」ことが一番苦痛な人間が、どうしてサラリーマンなどに憧れてを持っていたのやら・・・これも「ないものねだり」か(笑)
もともと最初にカンボジアに来たのだって、ベトナムで一緒に飲んでた友人に「カンボジア行きませんか?」と言われてひょこひょこついて来たのが始まりだし、次に来たのはたまたま一番飛行機代が安かったのがここだったというだけの理由・・・それだけで人生は劇的に変わるんだから面白い。
その頃知り合った女性A子さん、当時はインターンで給料もなかったので奢れる時にはメシぐらいは奢っていたのだが、今では立派に社会人となって人材派遣会社で勤めているという。
今回はそのA子さんとその友人B子さんとのお話・・・
A子「今度中国語の喋れる日本人の人材募集が来たんだけど・・・」
B子「私やろうかな・・・」
A子「あなた中国語喋れるの?」
B子「ちょっとだったら喋れるけど、どんな仕事?」
A子「中国人のクライアントから要望を聞いて日本の会社に伝えるの」
B子「そのレベルの会話は私じゃ無理かもね」
末吉「コホン!!」
A子B子「???」
末吉「中国語だったら任せなさい!!」
A子「え?!!」
B子「え?!!」
どうせコロナで無職やし楽しそうやから応募してみることにした(笑)
とは言っても「仕事」である!!遊び半分の気持ちは全くない!!
聞けば中国人のクライアントから聞いたことをクメール人の社員に伝えて、その結果を受けて日本の会社に伝えるので、クメール人の社員とコミュニケーションが取れる言語も必要である。
最低でも英語、出来ればクメール語・・・
A子「そう言えばファンキーさんクメール語勉強してらっしゃいましたよね?」
末吉「無理!無理!!絶対無理!!!」
たかだか3ヶ月学校行って初級がやっと終わった程度のレベルで仕事に使えるわけはない!!(>_<)
A子「じゃあとりあえず当社の担当者が電話をかけて、それぞれの言語のレベルをチェックします」
末吉「!(◎_◎;)」
まあ人材派遣会社なんやからしゃーないわなぁ・・・紹介したところで全く使えんレベルやったら困るしな・・・
A子「じゃあとりあえず履歴書送って下さい」
末吉「履歴書!(◎_◎;)」
履歴書なんて何十年も前にバイトの面接かなんかのために書いたっきりやなぁ・・・
とりあえずネットで卒業年号調べて書いてみる・・・
ファンキー末吉BLOG:就職試験?(笑) https://www.funkyblog.jp/2020/10/post_1436.html
・・・って受かるつもりやったん?!!(◎_◎;)
末吉覚さんの投稿 2020年10月18日日曜日
写真で落ちるやろ!(>_<)
いや、この写真でもうアカンな!!仕事をしようという顔をしてない(笑)
履歴書2枚目には免許、資格って・・・
一応普通免許と中国語検定あれは何級やったかのう・・・中国語始めてすぐやったからのう・・・
あと、志望の動機、特技、アピールポイントって・・・
「特技ドラム」・・・あかんやろ(笑)
一応、中国で30年仕事してますので中国語は堪能であること、英語はここカンボジアで生活出来る程度、クメール語は一応このぐらい喋れるというのはこのリンクを貼っといた。
ファンキー末吉BLOG:喋れることは喋れるけど・・・
A子「いや〜そうそうたるプロフィールですねぇ・・・日本語ネイティブ、英語、中国語の他にクメール語まで4カ国語・・・」
末吉「いやいや、そんなレベルじゃないんですって(赤面)」
かくして電話での言語レベルチェックの日、中国語担当の人はお休みということで、まあ中国語は顔パスというか「履歴パス」ということでこの日は英語とクメール語のみ!!
英語の面接官(?)優しい女性でよかった〜キツい人だったらもうそれだけで緊張して喋れん(>_<)
「まず英語で自己紹介を」
なんかねぇ〜すらすら出て来るのよ〜なんで?
ワシいつから英語喋れるようになったん?(笑)
相当ブロークンな英語やけど、きっとタカシ相手にとかいつも喋ってるからやろうな、単語は中学英語のしかなくてもスッと出て来るようになったんやろな・・・(驚)
自分はミュージシャンで、中国で仕事をしてるんですが、半年前にここ来たらコロナで帰れなくなって、今はネットで中国の音楽制作してますとか、来年の春のツアーまでには中国に帰らなければならないんですとか、自分の状況がすらすら英語になって出て来た!(◎_◎;)
そしていよいよクメール語!!
・・・って面接官(?)同じ人なん?!(◎_◎;)
さっき日本語も喋ってたから3カ国語喋れるんや〜大したもんやなぁ・・・
「じゃあクメール語で自己紹介して下さい」
と言われたんやと思う。一応、
「クメール語喋ればいいんですね?」
と聞いておいて、まあ自己紹介なら前回のブログ用に喋ったことがあるのでさらさらっと喋って、そこで相手から何か質問・・・
これが全く何言われるのか聞き取れんのよね(涙)
「ស្តាប់មិនយល់」
とっさに出て来たのが、ちょうど今勉強したばかりの、中国語で言う「听不懂(ティンプドン)」!
これは日本語にはないニュアンスなんやけど、「听:聞いて」、「不懂:わからない」、余談になるけど「見てわからない」のを「看不懂(カンプドン)」と言い、日本語の「ちんぷんかんぷん」は「听不懂(ティンプドン)看不懂(カンプドン)」から来ているのではという都市伝説があります。
クメール語は中国語とニュアンスが似てる部分があり、このស្តាប់(听)មិន(不)យល់(懂)」という言葉は非常に面白いと思って覚えてたのよねぇ〜・・・
面接官、ちょっと笑って、会話のレベルを下げることにしたのだろう、質問の中に「ចូលចិត្ត(好き)」という単語が聞き取れたので、英語ん時と同じ質問だろうとばかり「カンボジアは好きですよ」と答えたら、合ってたのやら間違ってたのやら今度は「ម្ហូប(食べ物)」という言葉が聞き取れたので、「カンボジアの料理は好きです」と答えたら、「ចូលចិត្តអី?」と来て万事休す!!(>_<)
何の料理が好きかと聞かれても、固有名詞なんか全部後回しにしてて何も食いもんの名前なんて覚えてないのよねぇ・・・(>_<)
とっさに出て来たのが、
うーん、、あれ、あれ、ទាំងអស់!(全部)」
これで面接官もクスッと笑ってしまい、面接終了!!
いや〜もう冷や汗だらだらですわ・・・
思えばクメール語でこんなに会話が何往復もしたことはなかった!!
バーのお姉ちゃんと来たら、「私は今クメール語を勉強してます」と言ったらいきなり「ペラペラペラ」とわけのわからん高度なことを話しかけて来るし、
タカシはタカシで難しい言葉言った後で英語で「これは覚えておいた方がいいですよ。よく使います」
いや、もう2000を超える単語が半分も覚えられずに単語帳に眠っている状態で、ここでお前に求めてるのは更に新しい単語を教えてくれというのではなく、この覚えてる単語だけで会話をしてくれっつうことやねん!!!(怒)
その辺、面接官のお姉ちゃんは慣れてるな。
相手を見て会話のレベルを落として来る・・・
これ中国語でもそうやったなぁ・・・
外国人と喋り慣れてる人の中国語は聞き取りやすいけど、ネイティブ同士の会話は今だに聞き取れん・・・
日本人でもそう!!
例えば岡崎はん、
「あんたそんぐらいわからんようじゃまだまだでんなぁ〜」
これを外国人がとっさに理解するには物凄いレベルの語学力が必要やぞ!!!(笑)
というわけで、就職落ちたらこの面接官のお姉ちゃんとお近づきになって色々会話を教えてもらおっと・・・
・・・って受かるつもりやったん?!!(◎_◎;)
この言語レベルのデータが人材派遣会社のデータベースに保管され、要望のあった会社にこの履歴書と共に提出される・・・
写真で落ちるやろ!(>_<)
まあどう考えても61歳の金髪のこんなおっさんを部下にしたいとは思わんわのう・・・・(笑)
まあいいのです!!
英語がちょっと喋れるようになってただけでも嬉しいし、
クメール語で初めて4往復会話が出来たし\(^o^)/
もっと頑張れば私のブロークン英語ぐらいのレベルならいけるかも知れんぞ・・・
長くても来年春のツアーまで、短ければ12月のビザ更新時まで、毎日が貴重な時間だと思って更に勉学に勤しみましょう〜
Posted by ファンキー末吉 at:22:10 | 固定リンク
2020年10月11日
おじさん若い娘に服を買う
いや、日本から送ったコンテナの中から荷物がごっそり盗まれた状況で、そんなことやってる場合じゃないんやけど・・・
សូមផ្សព្វផ្សាយរឿងនេះផង !! មិត្តជាទីស្រឡាញ់នៅកម្ពុជា ...
末吉覚さんの投稿 2020年10月8日木曜日
まあこれはちょっと前の話・・・
タカシとか
「飲みに行きましょう」
と言うてもどうせワシが払うんやから
「安いところやないと行かんぞ!!」
とクギを刺しておく。
「それだったら安いバーを見つけたんでそこ行きましょう」
連れて行かれたのがリバーサイドからはちょっと外れた、場末の(失礼)ガールズバー・・・
そこには例によってとある貧乏な美人姉妹が働いていたのだが、
「あの店、なんか摘発が入って閉められちゃったそうですよ」
とタカシに言われて今回の話となる・・・
美人姉妹のお姉ちゃんの方はそのタイミングでは店にいなかったそうで助かったが、どうやら妹も、店にいた人全員警察に連れて行かれたらしい!(◎_◎;)
「そりゃ心配やなぁ〜」
お姉ちゃんにメッセ送る・・・
やり取りしてゆくうちにわかるのだが、それより大変なのは、その姉妹はその店の上に住んでたので、着の身着のままで帰るところもなければ金もなければ当然ながら仕事もない・・・!(◎_◎;)
タカシが
「じゃあオスカーで働きなよ」
と仕事を斡旋する・・・
ところが今度は店に出るにも着てゆく服がない・・・
しゃーないなぁ〜おじさんが服でも買ってあげよう!!(笑)
いや〜銀座のホステスとかを連れ出して服でも買ってあげるおじさん(知らんけど)に憧れてたのよねぇ〜
それが10ドル20ドルで実現するなら楽しいではないか!!
というわけでタカシが彼女を連れてやって来た。
まずは今日のまかないのヌードルを食べてもらう!!
末吉覚さんの投稿 2020年10月10日土曜日
そして近所にある庶民の市場、オールドマーケットに連れてゆく・・・
「何でも好きなの選びなさい!!」
おじさん内心「10ドル20ドルぐらいのんにしてね」と懐を慮ってハラハラ・・・
でも店に出るならドレスとまではいかんでもちょっとはええ服が必要やろ・・・
35ドル(>_<)
まあええわ、銀座で服買うたと思えばこれより数倍はするとこやったんやから・・・(知らんけど)
末吉覚さんの投稿 2020年10月10日土曜日
そしてタカシは次の店へと・・・
おいおい!!一着だけやで!金ないし・・・
と思ったら靴も買わないかんと・・・
そやわなぁ〜ドレスみたいな服にスニーカーいうわけにもいかんわのう・・・(>_<)
靴が13ドルでちょっと胸を撫で下ろす・・・
まあ庶民の市場オールドマーケットやからこのぐらいで済んだわけで、もしイオンとか名だたるショッピングモールやと倍はするやろ(知らんけど)
かくして「若い娘に服を買ってあげるおじさん」という夢は5000円ぐらいで叶ったわけで、まあ日本食を食いに行くのを一回二回我慢すればそれで済む・・・
と思ったら次なる問題が・・・
彼女は「住むところ」がないのである!(◎_◎;)
そやわなぁ〜と思ったらタカシが先頭に立って部屋探し!!
末吉覚さんの投稿 2020年10月10日土曜日
「探せばひと月70ドルぐらいの部屋がありますから」・・・ってワシその金は出せんぞ!!
って手持ちの金もないわけやからそうもいかん・・・
「貸すんやからな、出したるんやないからな!!」
タカシはこういう時には必ずちゃんと回収してくれるので安心である・・・
ってかうちの若い衆全員ワシに借金しとるやん!(>_<)
まあ子守とか家のこととか手伝ってもらってギャラの代わりにそこから金額をカットしてゆく・・・
って結局現金は返って来んわけね(笑)
まあ結局この日は部屋は見つからんかった・・・
翌日また探そうということで、まあ後でオスカーの初出勤の様子でも拝みに行って、
1.75ドルのビール飲んで、レディースドリンク3.75ドル奢ってあげたら彼女に1.5ドルとかのチップが入る・・・
まあ「ご祝儀」である・・・
と思ったら、タカシが「彼女、体調が悪いとかで帰りました」!(◎_◎;)
まあ「身体が弱い」みたいなことは言ってたので「さもありなん」とばかりその日は飲みに行かずに休肝日・・・
ところがそこからである。
翌日不可解なことが起こるのである・・・
「彼女、別のバーで働き始めましたよ」
聞けば、同じリバーサイドではあるものの結構場末のガールズバー!(◎_◎;)
「彼女、オスカーみたいな華やかな感じは何か合わないそうで・・・」
タカシも事情はあまりわかってないようだ・・・
「彼女のバー、今から行こうと思うんですけど一緒に行きますか?」
タカシもちょっと心配なのだろう・・・
まあ一緒に行ってみてすぐに退散した。
店が場末・・・っつうか何か居心地の悪い雰囲気であまり居たくなかったのもあるが、
彼女は私が買ってあげた服ではない別の服を来ていたのだ!(◎_◎;)
え?来てゆく服がない言うからなけなしの金で服買ってあげたんちゃうん?!!
前日のオスカーには着て行ったのであろうが、
翌日にはもう着替える服がある・・・
っつうことは別に今転がり込んでるであろう住処には服はあるのである(>_<)
「Bar Girlはウソつきますから」
翌日タカシも何やら機嫌が悪い・・・
聞けばその時に「20ドル貸してくれ」と頼まれたらしい・・・
何故ワシに言わん?!!
どうせタカシが貸したとしても、その金はどうせワシがタカシに貸すのだ(笑)
断ったら彼女、タカシに対して烈火の如く怒ったらしい・・・
「誰も私のこと助けてくれない(涙)」
いや、ワシは助ける言うてるし・・・
うちは賄いがあるのでいつでも腹が減ったら食いに来ていいし、
服も靴も(安いもんやけど)買ってあげたし、
初出勤に向けて美容院で髪の毛セットする金も出してあげた・・・
(5ドルやけど)
末吉覚さんの投稿 2020年10月10日土曜日
でも結局本当に金に困ったらうちには来ずにタカシんところに行く・・・
まあそうかも知れない。
ワシは所詮は外国人やし、
中国でもそうだったが、だから中国語を覚えて中国人には中国語で接するようにしている。
いつまでも英語で喋ってて、極端な話、通訳入れて会話しているようでは本当の意味でのコミュニケーションが出来るとは思わないからである。
あと、馴染みのきっぷのいいお姉ちゃんたちにこんなことを言われたこともある。
「あんた気をつけなさいよ。あんたは人が良すぎるからいつか騙されるわよ」
「いやいや、この人を騙すってちょっと勇気がいるわ、だっていい人過ぎるんだもん、かなり自分を落とさないと罪悪感にさいなまれちゃうでしょ」
Bar Girlだって「人間」だ。
同じ「金を巻き上げる」なら、身体目当てで寄って来るヒヒジジイの方が気が楽だけど、この人相手だとちょっと気が引ける・・・
てなこと言いながら結局はそこからも結構小銭を絞り取られているのだが・・・(笑)
それから数日経って、今日は週末で賄いがないので、若い衆連れてクメール料理を食いに行った。
末吉覚さんの投稿 2020年10月10日土曜日
末吉覚さんの投稿 2020年10月10日土曜日
そこには、華やかにレストランの一角を借り切って、バンドも入れて誕生日パーティーを開いているカンボジア人がいた。
末吉覚さんの投稿 2020年10月10日土曜日
「彼女、どうしてるかなぁ・・・」
突然そんな思いが湧き出して来た・・・
同じこの国に生まれて、
(ウソかも知れんが)その日に着てゆく服もない娘もいれば、
たかだか自分が生まれた日にを祝うためにその娘の年収ぐらいを一晩で使ってしまう娘もいる・・・
資本主義なんてそんなもの・・・
いや、社会主義の中国だってそうだったんだから
「世の中なんてそんなもの」なのかも知れない・・・
「彼女、またバーが変わったらしいですよ・・・」
タカシと一緒に行ってみた・・・
彼女はまだ出勤してなかったけど、そこは更に「場末」で、とてもじゃないがあまり長く居たくないような、そんなバーだった・・・
「場末」のバーは好きでよく行ったりする。
お姉ちゃん達が健気に頑張っているそんな「場末」のバーは結構好きなのであるが、
このバーはあかん(>_<)
何やら「汚い」と感じる何かがあるのだ・・・
いや別にゴミが落ちてるとかそんなではない。
お姉ちゃん達がスレてると言うか、何やら居心地の悪い何かがある。
お勘定して「安いですねぇ、ここ・・・」とタカシがびっくりするぐらい安い。
ビールが1ドルっつうたらオスカーの半額ぐらいである。
しかし客はいない・・・
値段の高い安いなんて所詮は持って帰る「満足度」の問題である。
1ドルだって高く感じる時もあるし、
日本レストランの5ドルのハイボールだって「安い」と思う時もある・・・
彼女は結局来なかった・・・
「お化粧してるからちょっと待っててね」
タカシに言ったその一言も「ウソ」だったのかも知れない・・・
「いつでも腹が減ったらうちにおいで!!金はないけどメシならいつでも食わせてやるぞ」
そう彼女に言ったは言ったのであるが、
彼女がうちの門を叩く日はきっと来ないと思う・・・
まあ仮に門を叩いたとしても、彼女を毎年誕生日を豪勢に祝えるような身分にしてあげることは出来ない。
手を差し伸べたって結局は何も大したことをやってあげられないのはわかっている。
でもその差し伸べた手を握り返してくれないと、本当に何もやってあげることは出来ない。
落ちてゆくのをただ眺めているしか出来ないのだ・・・
あの日買ってあげたあの服はどうしてるだろう・・・
売っ払ったってロクな金にはならないだろうから、
やっぱいつかはローテーションで袖を通すこともあるだろう。
その時にちょっとでいいから思い出してくれれば嬉しい。
たとえ、握り返すことはないとしても、あの日確かに手を差し伸べてくれた人はいたんだよ、ということを・・・
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