
2020年9月 1日
高級リゾート地からの無一文での脱出劇
前回の続き・・・
まあ無一文でもカードが使えれば何とかなる。
せめてATMがあれば現金を引き出せる。
どちらも無理でもまあ隣町まで行ってお金を下ろせば・・・ってまたタクシーチャーターして3時間かけてシアヌークビルまで戻るしかない・・・ってか金がないんやからタクシーもチャーター出来んがな(>_<)
ATMのないロン島やロンサラム島では「Cash Back」という看板をよく見かける。
これは店などでカードで買い物をする感じで、店がカードに金額を入金し、品物でなく現金を渡すという商売である。
コンビニかどっかの店でこれをやってる可能性もある・・・
まあホテルでいても何も解決にはならんので、とりあえず外に出て新しい何かと出会うしかない・・・
ところが外に出てみて、そしてGoogle マップで検索してみて愕然となる・・・
この辺・・・車がないと何も出来んやん(>_<)
そりゃそうだ。貧乏バックパック旅でこのにやって来るのなんかワシぐらいなもんで、基本的にこの大リゾート地には中国人の「金持ち」しか来ないのだ・・・(涙)
とりあえずメシでも食ってそこでカード使って、
「ちょっと多めに料金上乗せしてその分現金でCashBackしてくれんか〜」
と頼むしかない!!
それにはまず「外に出る」しかないのだ!!
外に出るには「車」が必要なのだ!!
「バイクとか自転車とか貸してくれるサービスはおまへんか?」
と中国語の流暢なフロントのお姉ちゃんに相談してみる・・・
「おまへん!!(中国語で)」とキッパリ(>_<)
ほなトゥクトゥクでも・・・ってこのリゾート地にトゥクトゥクがおるわけないわな・・・
「ほなタクシー呼んで下さい」
「タクシーもおまへん!!(中国語で)」とキッパリ(>_<)
どないしまんねん(号泣)
ほんまに泣いてたらお姉さんがいいことを教えてくれる。
「ゴルフの電気自動車なら1時間25ドルでチャーター出来ますよ」
動いたらゴルフでも卓球でも何でもええわ!!それ!!!!
って25ドルもないのだが、「支払いはホテルに戻って来た時に」ということなのでこれは「博打」である。
向かいのカジノはコロナのため閉まっているが、パチンコも勝ったことない私でも人生の博打ならもう既に何度も大博打を打っているではないか!!!
電気自動車が来るのを待つ間、お姉ちゃんと雑談をする・・・
「プールはありまっか?バーはありまっか?」
特に目を引いたのがこのフライヤーである・・・
ビール〜スナック〜シーフード〜美女・・・「美女」ってあーた!!(笑)
「ほんまに美女なんかおりまんの?」
お姉ちゃんに聞いてみるが、クスッと笑っておしまい。
その笑顔が全てを物語っている。
「あんさんなぁ〜こんな辺鄙なとこやで、美女なんかおるわけおまへんがな(笑)」
ってな感じであろう・・・
ところが電気自動車が来てみてびっくり!!
こりゃまたどう見ても美人べっぴんさん!!
プノンペンでも見かけんぐらいの絶世の美人ではあるまいか!!!!
もうね、ええわ!!・・・ワシここで暮らすし(笑)
とりあえず1km先のレストランに行ってもらうがそこは閉店中(>_<)
どうやらこの辺は高級なハーバーなのであろう。
金持ちはワシのような苦労をせずに、自分の船でここに乗りつければシアヌークビルやロン島からすぐにここまで来れてしまう・・・
この浜辺はもっと開発されて将来きっと中国人専用ビーチとなるのであろう・・・
そして至るところで見かけるこんな看板のように、
ここら辺一帯はこんな中国人のための一大都市が出来上がるのだろう・・・
ところがここは現在ではまだ開発途中なのでコンビニすらない!!
現地のカンボジア人っつうか人が全くおらんやないの!!(>_<)
何はともあれレストランを探すのじゃ!!
そしてそこでカードを使って食事をするのじゃ!!
って開いているレストランは隣のカジノの向かいのレストランだけ!!
カジノ・・・閉まっている・・・
とりあえずそこで電気自動車を降りて、入り口のおばちゃんに中国語でまくし立ててみる・・・
「UnionPayは使えまっか?カードは使えまっか?!!」
おばちゃんは無表情で首を横に振る・・・(>_<)
ちょっと聞いてみる・・・
「おばちゃん中国人?」
首を縦に振るおばちゃんを見て思い立った!!
キャッシュレスが進んでいる中国ではよく見る光景・・・
それはどうしても現金でしか支払えない場合(もう数少ないが役所等で)、
「すんまへん、WeChatで同額振り込みますんでその額を現金で私にくれまへんか・・・」
もうこれしかない!!
そのためにはこちらで生まれ育った中国人ではダメで、
どうしても中国、しかも香港や台湾ではなく中国大陸(変な言い方)から来た中国人で、中国のWeChatで中国の銀行と紐付けされてなければならない。
「おばちゃん中国のどこから来ましたん?」
とりあえず世間話から始める。
「そうでっか〜武漢でっか〜コロナでは大変でしたなぁ・・・」
から始まって、何とかWeChatも中国の銀行口座も持っていることを突き止めた!!
「ほなメシでも食うていきますわ〜」
ファンキー末吉流としては「まずメシを食う」のである!!
金ならないのである!!
おばちゃんにWeChatで振り込んで、その額をおばちゃんがドルでくれて、それで支払うしか選択肢がないのである!!
いやでもおばちゃんはそれをするしかないのである(笑)・・・
メニューはやはり中国語のみ!!
クメール語どころか英語もない(笑)
値段は少々割高ではあるが、中国の高級レストランではこんなもんであろう・・・
とりあえず久しぶりに中華を食いながら切り出す。
「おばちゃん、ワシ現金ないねん。ちょっとWeChatに振り込むからドルで返してもらえまへんか〜」
おばちゃんも基本それしか選択肢がないのだから渋々承知する(笑)
ところがそこで思い出した!!ワシのWeChatには残高がもうないのだ!(◎_◎;)
焦らず慌てずビールを飲み干して考える・・・
「そうじゃ!!勝山に日本円を送って、WeChatに人民元を振り込んでもらおう・・・」
運よく昨日、8月31日は印税の振り込み日・・・Runnerの印税が少しは入っているかも知れない・・・
「久しぶりでんなぁ〜元気でっか?」
元気なわけはなかった・・・上海の居酒屋勝がいきなり立ち退きになって今移転でてんてこまいらしいのだ!(◎_◎;)
「そりゃ大変でんなぁ・・・ほな大変ついでに(笑)」
というわけで無理言って中国元をWeChatに送ってもらう・・・
「おばちゃん〜WeChat繋がってくれる〜?お金送るし〜」
ドルで200ドルと言うと人民元で1360元ぐらいだが、
「おばちゃん〜ちょっと多めに1500元送るわ〜それで200ドルちょーだい〜」
この非常事態である。1割ぐらいの手数料は支払った方が物事がスムーズに行く。
まあ20ドルと言えば大好きな「重庆辣子鸡」をもう一品追加したと思えば良い。
快諾してくれたおばちゃんにWeChatで1500元を送金するのだが・・・
え?海外でおる外国人のワシからは送金出来んですと??!(◎_◎;)
待て待て・・・まだ何か方法があるはずじゃ・・・
そうじゃ!!
「おばちゃん〜中国の銀行口座持ってる?そこにワシの銀行から振り込むわ〜」
WeChatと中国の銀行口座とは紐付けされていて、勝山からWeChatに振り込んでもらった人民元を、そのまま自分の銀行口座に移し替えて、その銀行口座からモバイルアプリでおばちゃんに送金すれば良い!!
モバイルアプリから初めての人に送金する場合は中国のSIMにメッセージが届いて、そこに書かれている番号を打ち込まなければならないのでSIMを取り替える。
ここで中国のSIMを持ってなかったりすると万事休すであるが、さすがどこかに出かける時はいつもパスポートから何から全部持ち歩いてるのよ〜(笑)
SIMを入れ替えて、受け取った番号打ち込んで無事送金〜・・・と思ったら!(◎_◎;)
「回線に異常があるためしばらくお待ち下さい」ってこれが最後の方法論なんですけど〜(涙)
見ればこの「銀行口座番号に送金」の他に「電話番号に送金」っつうのもある!!
やってみようではないか・・・っつうかやって見る以外に選択肢はない(笑)
送れた!!しかしおばちゃんのところでまたSMSを受け取って色々せねばならんが、今度はおばちゃんの方にショートメッセージが届かない(>_<)
この頃になるとおばちゃん、もう
「この人ほんまにお金送ってくれるんやろか、何じゃかんじゃ言うてタダ食いする気とちゃうやろか」
と思いかけてるのであろう、表情がだんだん変わって来る・・・
いや、その気は全くないのだが、ことと次第によっちゃぁそれをせねばならん事態に陥るやも知れん・・・(>_<)
しゃーないのでダメ元で元の銀行口座方式を試してみる・・・
電話番号方式で、既に1500元引き出されていて、先方が受け取らないと戻って来る方式なので、残があともう1500元ないと銀行口座に振り込めないことになるが、勝山に余分に送ってもらってて助かった〜・・・
送金!!!
そしたら今度は何もせずに成功!!(◎_◎;)
何がよくて何が悪いのかさっぱりわからんが、それでもとにかく金は送れたのだ!\(^o^)/
ところが今度はおばちゃんがそのまま裏に引っ込んで帰って来ない・・・
これってひょっとしてそのまま金持って逃げられた?((((;゚Д゚)))))))
いや、人を疑うもんではない。
おばちゃんはちょうどお勘定をしに行って、その200ドルからお勘定ぶんを引いてお釣りを持って帰って来たのだ!!
いや、現金持ってないおかげで色々散財はしたが、まあブログネタにはなったし楽しかったぞ!!ビールも中華も美味かった・・・ってずーっと戦ってたから味をあんまし覚えてないが(笑)
何より楽しかったのはこのゴルフの電気情動車の運転手の彼女!!!
もうね、このままここで暮らそうかな、彼女が一緒に暮らしてくれるなら・・・(ないない(笑))
ほな帰りまっか〜・・・って金は出来てもはてさてどうやって帰りまひょか〜(>_<)
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