
2019年12月25日
個性の塊!!才能の宝庫!!
前回のこの修羅場の仕事の前にこのバックの仕事は決まっていた。
「Funkyさん〜曲数が多くて大変な仕事なんだけどひとつ頼むよ!!」
そう言ってLaoLuanから頼まれていた。
どんなイベントなのかはその時には聞いてない。
まあどんなイベントであろうがやることは同じ、
曲をもらって、それをライブアレンジにアレンジして、バックバンドのメンバーに指示してそれを完璧に仕上げる・・・それだけである。
と言いつつ、例によって中国!!曲が出て来たのはイベントの1週間前!!(>_<)
中国あるある〜である。
私は自身はいつも前日にやるのでいいのだが、他のミュージシャン、特にピアノの弾き方やギターの弾き方まで完璧にコピーしなければならないギタリストやキーボーディストは大変である。
早く譜面を書いて渡して上げなければそれだけ演奏の質が下がってしまうということになる。
かと言って私はこの修羅場をまだやっているわけだから譜面を書く時間なんてない(>_<)
ということでネットで譜面書いてくれる人を募集した。
手を挙げてくれた高橋亜土さん、やり始めて気付く、
「これ1曲に1時間かかったとして、26曲だと26時間かかるじゃないですか!!」
つまり他の仕事をやりながら1日数時間ずつやってたのではリハーサルにも間に合わないということになる・・・
困った時のよーしーずということで渋谷有希子にも応援を頼み、二人が徹夜して1日で全部書いてくれた!(◎_◎;)
いや〜大助かり!!、譜面がなくって100回聞くより、譜面を見ながら数回聞く方が数段頭に入りやすい。
「みんな各自コピーしといてね」という現場もあるが、それは各人にこの20数時間の労働を強いているわけだし、それぞれがコードなどを間違って採ってたりすると、それこそリハでぐちゃぐちゃになって能率が悪い。
やはりバンマス(バンドリーダーの意)が「これで!!」と大きな指針を提示することが大事なのである。
つまり、この「譜面起こし」でバンマスの仕事のほとんどは終わっているというわけだ。
こちらの修羅場が終わったら、全曲聞いて、コードが間違ってないかチェック!!
間違えてる部分はメンバー全員にそれを通達する。
ストリングスやギターの大事なフレーズなどはここで注意書きとして送っておく。
その通達には、中国ではWeChatというアプリを使う。
というか、リハーサル場所の共有やファイルの共有、更にはギャラの振り込みまで、中国ではこのアプリを持ってないと仕事が出来ないというぐらいである。
「バンマス仕事」をやりながら、「ドラマー」としてドラムのコピーもせねばならん。
ドラムが入ってなかったり、エレドラだけであっても、一応そのフレーズはコピーして譜面に書き込んでおく。
レコーディングの場合はこのエレドラの音色にこだわってこのように完成したとしても、生演奏の場合は生ドラムで叩いた方がライブ効果としてよかったりするからである。
特殊な音色や世界観など、プログラムを走らせないと無理な楽曲も多く、それぞれの歌手に手配をお願いする。
「誰か私の代わりにプログラム走らせるの担当してくれない?」
メンバーグループの中でそう発言してみるが、誰も尻込みして手を挙げてくれない(>_<)
誰もいなければ自分でデータ取り込んでドラムのところから自分でプログラムを操作しなければならない。
(ちなみにX.Y.Z.→Aとかプログラムが少ない現場ではいつもはそうしている)
まあ実質私には時間がないから無理なのである。
誰もいなければ誰か雇わねばと思ってたらキーボーディスト扬乐(YangLe)が手を挙げてくれた。
ちなみにこの作業はキーボーディストがやることが多いが、ラップシンガー爽子(Shuangzi)の場合はベーシストがやってたり、プロデューサーがその操作専門でツアーに同行したりもする。
キーボード奏者を二人にしてもらってて正解!!
結局この扬乐(YangLe)はキーボードを弾かずにプログラム操作に忙殺されることとなる・・・
いざリハーサル!!
メンバーはコーラス以外、扬乐(YangLe)を含めて皆初対面!!
「若手」というにはおっさんばかりだが、私と一緒に一時は中国全ての仕事を一緒にやってた一流プレイヤー達はもう大御所となってしまい、きっとギャラも高くて呼べないのであろう・・・
私を若いミュージシャンと組ませる、その意味は「若手を育てる」ということである。
グループメッセージには
「あの偉大な大先輩と一緒に仕事をさせてもらうんだから一生懸命大先輩の仕事を勉強させて頂きます」
という書き込みがあるぐらいで、私としてはこうなるともうどんな仕事であろうが手は抜けない。
とにかく仕切り、そしてドラムのプレイにはどこをどう切り取っても「完璧」であるしかない。
緊張感漂う中、初日のリハーサルは終了!!
次の日には歌手を招いてリハーサルである。
ここで歌手の意見を取り入れて変更とかあり得るのでフレキシブルに考えておかねばならない。
最初の歌手はLaoLuanとこの歌手で顔見知りなのでさらっと終わったが、
次の歌手は実は採譜するのも大変な電子音楽で、これがまたとびきりの美人なのだが、クールビューティーで全く笑わない((((;゚Д゚)))))))
プログラムデータも送られて来ていたが、やっぱバランスとかも気になるのだろう、カラオケにドラムだけ生で足してということになった。
1曲叩いて聞いてみる。
「こんな感じでいいですか?」
「いいわよ」
クールビューティーは全く笑わない((((;゚Д゚)))))))
次の曲はもらってた音源と違う曲で、結局叩くことは出来ないので、
「これは今日は無理なので当日出来るようにしときますから」
「いいわよ」
また全く笑わない((((;゚Д゚)))))))
見れば他の歌手はマネージャーや付き人などがついて来てるのに彼女はひとり。
データが違ってたりしていると自分でパソコンを開いてデータを送る。
こいつ・・・全部自分でこれだけの音楽を作っとるのか!(◎_◎;)
美人なのに美人なのに・・・(涙)
↑(自分で言っててあまり意味がわかりません(笑))
このクールビューティー、私とは結局ひとこと、
「你的头发很酷!!(あなたの髪型かっこいいわねぇ)」
というのを交わしただけであるが、それでも笑顔を見せない。
いや、怒っててこんな会話にはならないわけだから、彼女にとってはその時は精一杯の笑顔だったのかもわからないが、きっと「破顔一笑」というのは出来ない人なのかも知れない・・・
そこから入れ替わり立ち替わり歌手がやって来てリハーサル終了!!
ラグタイムあり、ブルースあり、スウィングJazzあり、民族音楽から民謡、テクノにブルーグラスまで何と多彩な歌手たちの集まりであろう・・・
どんなイベントなんだろう・・・興味が湧いて来る・・・
ライブ当日、私は前日に東京でX.Y.Z.→Aのライブがあったので、
そのライブの終了後そのまま羽田に行って3時の飛行機に乗り、6時に北京着、そのまま会場に入った。
どうやらこのイベントは中国最大のIT関連会社テンセント主催。
この会社は中国最大のSNS「WeChat」と共に、中国最大の音楽配信サイト「QQ」も運営している。
(このブログ記事「今や中国の著作権ビジネスは日本より進んでいる?!」に出て来る音楽配信サイト)
つまり今日のこの出演者達はこのサイトで音楽配信をやっているアーティストなのだろう・・・
演目は3部に分かれていて、バンドを連れて来る人、カラオケで歌う人もいるが、半数以上は私がバンマスを務めるこのバンドが演奏することになる。
出演順に記憶を辿ってレポートしてみよう・・・
1、许均:バンドを連れて来たのでこちらの演奏なし、中国ロック
2、鹿京周:中国では珍しいラグタイムブルース(大村はんがやっているようなジャンル)と典型的なブルーグラスの楽曲を歌った。ギターを弾きながら歌う歌手だが、プログラムを走らせる曲なのに勝手に弾き始めて、結局プログラムなしで演奏(>_<)
<こんな曲>
鹿京周-芭提雅
3、林侧:アコギを使った不思議なポップスを歌う
<こんな曲>
清晨幻想曲-林侧
4、张羿凡:叙情的なポップスを歌う
<こんな曲>
环岛之旅-张羿凡
5、何小河:浮遊感漂う不思議なポップスを歌う
<こんな曲>
天尽头 - 何小河Doris
6、张浅潜:しわがれたロックな声で歌うシンガーソングライター、かなり古い歌手で、20年近く前から名前は聞いていたが残念ながらこの日歌った曲の音源は見つからず・・・
7、张楚:この日のイベントのハイライト!!私が90年に最初に北京に行った時に私を黒豹のライブに連れて行ったパンクスである。
次の日にこの曲を
「中国人は蟻だ!!大きな足で踏み潰される」
と言ってホテルの部屋で歌ってくれた。
「マイマイマイマイ」のサビが最後の方になると「マビマビマビマビニママディビ」、つまり「Fuck Your Mother!」になると聞いて、「よしお前の歌を俺が街中で歌ってやろう!!どこで歌って欲しい?」と聞くと彼はこう言った。
「Tian An Men Square」
かくして彼の見守る中、ギターを持って天安門広場に立った私は、密告おばさんとかに囲まれて怖くて歌えず、「お前らはこんな中でロックをやってるのか!!」と激高して今があるというまさにその曲である。
今の時代、パンクになって「Fuck Your Mother!」になることもなく普通にこの曲を歌って終わった(笑)
さてここでちょっと休憩が入り、私は楽屋でバンドメンバーに説教をすることとなる。
そもそもが、今日の本番に向けてLaoLuanがみんなに激を飛ばしている。
「みんな、Funkyさんをよく見て、決してミスをしないように!!」
LaoLuanにとって私は「絶対に間違わない人」・・・
いや、私だって人間だからやっぱ間違ったりもする。
ここまでの演奏だって、リム叩くところスネア叩いたり、小さな間違いだったらちょっとは合った。
でも人にはわからない。
それをうまく処理してミスに聞こえないように叩いている。
「絶対にミスをしない!!」
これを常に目標に掲げているので、少々理想からは下がったとしてもこの程度で済んでいるだけに過ぎないのだ。
それに比べてこいつらと来たら・・・
「ミストーンが多過ぎ!!それにどうしてカウント入れても入らないんだ?聞こえないのか?」
だいたい一番間違うヤツに限って言い訳が多い。
「ドラムまで遠いからカウントが聞こえないんです」
じゃあ見とけよ!!
「私の場所からは見えないんです」
言い訳すんな!!集中しろ!!
まあ次のステージからはコンダクターマイクという、曲席には聞こえないがメンバーにだけ聞こえるようなマイクをドラムの横に置いてそこに向かってカウントを言うことにする。
次のステージ、私のバンドが演奏したものだけ抜粋すると、
10、马梓皓:R&Bシンガー。リハでは自らライブアレンジを仕切って、前半は自分ひとりでギター弾いて歌い、2番からバンドが入るというアレンジになった。
<こんな曲>
马梓皓《已读不回》
11、莫非定律:男女二人組のキーボードとボーカルのユニット。質の高いポップスを歌う。
<こんな曲>
一次性劫难 - 莫非定律More Feel
12、宋黛霆:Jazz歌手かなぁ・・・Jazzフィーリングのボサノバの曲でJazzドラマーとして楽しくドラムを叩かせて頂きました。
<こんな曲>
宋黛霆的一首《RawAffections(feat》
13、Tngahook:京劇風のサウンドで、中国ならではの日本人にとっては全く新しいサウンド。電子ドラムの部分を生ドラムで叩かせて頂きました。
戏子
14、董晓禾:これもJazz歌手なのであろう、4コードで延々即興のように歌ったり、古い民謡であろう楽曲をオールブルース調のJazzにアレンジして歌ったり、残念ながらアップされている音源は見つからなかった・・・
15、晓月老板:こりゃもう、古い民謡をJazzとかにアレンジして最高!!久しぶりにSwing Jazzを楽しく叩かせて頂きました!!
<こんな曲>
晓月老板-虞美人·听雨
ここでまた休憩が入って、3ステージ目。
18、李文琦:これはレコーディングも私がやったし(その時の逸話はこちら)、まあLaoLuanとこ所属の歌手なので全く気を使わずこんな感じ〜
19、朱婧汐:リハでカラオケに合わせてドラムを叩いたものの、本番はやっぱ「要らんわ」となったのかコーラス隊だけ参加でバンドは参加しなかったので、私はいそいそとこのクールビューティーのライブを袖から見た。
いや〜・・・圧巻やった!!!(◎_◎;)・・・客席に向かっても全く笑わん(笑)
他の歌手は少なくとも観客とコミュニケーションを取る。
笑顔を振りまくまではいかなくても、何らかの方法で客席と一体化を図ろうとするのだが・・・
この歌手はまるで「私の歌を聞きなさい!!それだけでいいから」と言わんばかり・・・
つまり一切の「媚び」がないのだ((((;゚Д゚)))))))
特に圧巻だったのはこの曲!!
Intelligent高级智能
曲のテーマとなるリズムリフは、ともすれば2拍ずれてるように取れるリフで、
ご丁寧に頭に2拍フレーズを入れてもっとわからなくしているだけでなく、
歌もちょうど2拍待ってから歌うのでどこが頭か一瞬わからなくなる・・・
よーしーず、2/4を入れずによく譜面にした!!
それにしてもこの娘・・・ほんまにこのオケを自分で打ち込んで作ったのか?!(◎_◎;)
電子音楽系の仕事が来たら彼女に発注したいわ!!(笑)
私も仕事で時々このようなスタイルのアレンジをするが、
これはとにかく時間がかかるのだ・・・
「音色」こそが命なので、例えばドラムの音色ひとつ決めるのに数時間かかる・・・
イメージに合ったシンセの音色を、コンピュータの中の何万という音色から探し当てるのに、ヘタしたら一晩徹夜することだってあるぐらいだ。
それをこの美女がやっているのだとするとそれこそが物凄い!!
いや、決してブスを卑下しているわけでも何でもない。
「美人でいる」ということは、一日の中でそれなりにそのために時間を費やさねばならないと思うからである。
ひとつの曲を徹夜で仕上げて、髪はボサボサ皮膚はボロボロでリハにやって来るのだったらまだわかる。
元々顔立ちがいいのだからスッピンでやって来るのだったらまだわかる。
彼女は「美人である」ということをキープするために時間をかけながら、このオケを作っているということが物凄いと思うのだ・・・
この曲、サビでリズムがなくなって「Lie、Lie、Lies・・・」と呟く。
よーしーずが採譜する時に「コードがぐっしゃぐっしゃで何弾いてるかわからない」と泣いていたが、そのぐしゃぐしゃの混沌としたところから「Don't trust anyone」と歌ってそこを抜けるところがこの曲最大の魅力なんだと思うが、1番ではサビと同じく裏声(もしくは高音の綺麗な声)でそこを歌い、2番では地声で歌って曲が終わる。
ライブでは2番のこの部分を絶叫し、そのままステージに座り込んだ!(◎_◎;)
客を置いていくにも程がある。
おそらく前客席はぼーぅ・・・私はステージ袖で鳥肌が立った・・・
ちなみに、噂によるとこの歌手の他の曲はアメリカのビルボードでチャートに入ったという噂である。
<朱婧汐新歌登录Billboard TOP 40流行指数榜>
日本で言うと坂本九から始まり、ラウドネス、オルケスタデラルスに続く快挙である。
私は昔、日本でアジアの音楽を紹介するラジオ番組をやっていたが、
その時にフィリピン人の歌手がチャートに入ったのを紹介した時に、
「いつの日にか次は中国人歌手がチャートインする時代が来るよ」
と発言した。
そして、当時「アジアブーム」に沸く日本の音楽界がみんな、
「テレサテンに続け」とばかり、中国人歌手を演歌班に所属させていることを痛烈に批判した。
「この人たちは日本なんか経由しなくても自力で中国人観客だけでマジソンスクエアガーデンを満杯にするんですよ!!何班でもいいからその会社の一番メインの班に置いてこそしかるべきでしょ!!」
今となってようやく日本の音楽業界は聞く耳を持たざるを得なくなったことだろう。
彼女たちは日本なんか飛び越えて「世界」を見てる。
日本だけですよ、取り残されているのは・・・
さて、話がそれた。
バンドは最後の歌手「馬条」で仕事納め。
この「馬条」の音楽が素晴らしかった!!
男前でも何でもないこの「おっさん」の男臭い歌声に涙が止まらない。
「若くなきゃ売れない」とか「流行りの音楽をやらなければ売れない」とか誰が決めた!!
不器用な(かどうか知らんが)おっさんが一生懸命人を愛する。
そして男臭い声でその「気持ち」を歌う。
そこには「売れる」だの「売れない」だのはない。
「いい」か「悪い」かだけなのである。
売れてる音楽が必ずしも「いい音楽」とは限らない。
同様にいい音楽が必ずしも売れるとは限らないけど、
彼の音楽を聴いてたら、私はもう「いい音楽」しかやりたくない、と強くそう思ってしまう。
項羽と劉邦の最後の戦いの時、四面楚歌に陥って最後に項羽は自分の兵隊にこう言った。
「ほら見ろ、俺たちは強い!!決して俺たちが弱いから滅ぼされるのではない!!天が俺たちに天下を取らせなかった、それだけのことだ」
天下を取れなくても項羽は歴史に残る英雄だし、私も後世に「下らない音楽をやった人間」だという不名誉を残すぐらいだったら別に一生売れなくてもいい。
「天が私を売れさせなかった」
それだけのことなのである。
彼の歌声を聞きながらそんなことをずっと考えていた・・・
この日の最後の曲。
コンサートが終わったら、バックステージで通り過ぎる人みんながこのメロディーを口ずさんでいた。
間違っても「ヒットする」というど真ん中の曲ではない。
しかしこれはきっと世界中の誰が聞いても「いい曲」である。
昔「ヒット曲を作れ」と躍起になってやらされていた時代、
例えこんな曲が出来たとしてもきっとボツになってただろう。
「こんな曲が売れるもんか!!もっと今のヒット曲を勉強しろ!!」
これが日本の音楽業界である。
だから日本のチャート番組を見ても聞いても、どれも似たようなテイストの曲ばかりになる。
イベントをやったとしても、売れてるアーティストを集めたとすると、基本的にはJーPOPの似たような出演者ばかりになるだろう。
とてもこのような個性豊かなアーティスト達が集まる、というかこんなアーティストが存在することすら無理であろう、それが日本の音楽業界である。
このイベントの出演者がどうしてこうも個性的なアーティストばかりだったのか・・・
それはきっと主催者のテンセントが音楽配信会社だからではないかと思う。
日本のレコード会社は何千万円もかけてレコードを作り、
何億円も宣伝費をかけてそれを売っていった。
今もその幻想を捨て切れずにそんなビジネスモデルを展開している。
CDなんか作っても、若者に渡したら
「これどうやって聞くんですか?」
と聞かれる時代に、である。
「スマホで聞くんだったら、まずこれをパソコンに取り込んで、そこからスマホに転送するんだよ」・・・
今やパソコンにCDドライブすらついてない時代なのだ・・・
「Jazz?そんなもん今の時代に売れるか?民謡?民族音楽?論外だね」
そんな幻想に取り憑かれている限り、今日の出演者の音楽などはどれも「論外」と感じるだろう。
でも配信会社は何千万もかけて音源を作るわけでもないので基本的に敷居が低い。
それぞれのアーティストが自分で作った作品を「売れないだろう」という理由で配信しない理由などありはしないのだ。
だからこんなに個性豊かなアーティストが集まったのだと思う。
さあ日本の音楽業界の皆さん、この個性豊かな才能の塊を見てどう思う?
いや、見やしない、聞きやしないだろう。
欧米の話じゃない、自分たちより遅れてると思ってるアジアの話なのだ・・・
そう思ってるうちにこの国の若者達は日本なんか飛び越えてどんどん世界に出てゆくだろう・・・
きっとそうやって日本だけが取り残されてしまうのだ・・・