
2015年6月 5日
渋谷有希子中国の歴史的バンドに加入決定!!
「これどういう意味?」
iPhoneを持ってユッコ嬢がやって来る。
見ればWeChatに肖楠(XiaoNan)からメッセージが入っている。
肖楠(XiaoNan)とは1989年に中国で最初に出来たガールズバンド眼鏡蛇楽隊(COBRA)のギターボーカルである。
WeChatというのは日本でいうLINEみたいなもんで、
LINEにはない色々便利な機能があるのだが、
その中でも特に便利なのが翻訳機能!!
メッセージを長押しすれば「翻訳」というコマンドが現れ、
それをタッチするとそのメッセージを機械翻訳してくれるというものだ。
まあ機械翻訳なので結構しっちゃかめっちゃかではあるが、
他にも「百度翻译」というアプリもあり、
これはなかなか頑張って翻訳してくれるのでコピペしてそれを使ったり、
まあユッコ嬢ぐらいの中国語力でもこれら機械の力を借りればメッセージのやり取りぐらいは出来る。
要はそれを超える内容のメッセージが来た時にワシの部屋の門を叩くわけだ。
(暑いので門は開けっ放しだが・・・笑)
まあ会話というとまだまだ(と言っても一ヶ月でここまで喋れるようになるのは大したもん!!)じゃが、
肖楠(XiaoNan)が今晩うちに来ると言うのでほな通訳でもしたろかと待ち構えていた。
数年前の再結成肩慣らしライブぶりの再会だが、
何と彼女はユッコ嬢がうちの院子で暮らしていることを知らなかった!(◎_◎;)
まあ話の内容は予想通りユッコ嬢に眼鏡蛇楽隊(COBRA)に加入して欲しいということじゃったが、
ワシに連絡が来るのではなく直接本人に連絡が来るのが不思議である・・・
数日前老呉(LaoWu)から
「肖楠(XiaoNan)とは親しいか?」
と聞かれたので、
「25年来の知り合いだよ」
とは答えていた。
「じゃあきっとお前に連絡が来るよ。ベーシスト探してるからな」
思えば布衣のベーシスト林那(LinNa)は眼鏡蛇楽隊(COBRA)のベーシストでもあるので、
アメリカ人の旦那がアメリカに帰るというので一緒に移住するとなったらどちらのバンドもベーシストを急募せねばならないというわけだ。
ところが肖楠(XiaoNan)はワシに連絡をすることもなく直接ユッコ嬢と連絡を取り、
その後ろにワシがいることにびっくりしている・・・
「誰からの紹介で彼女を見つけたの?」
と聞くと、予想通りLaoLuan・・・
「女性ベーシスト探してるんだったら"友達"にいいのがいるよ」
と言ってふたりを繋いだらしい。
思えば先週LaoLuanの家で飲んだ時、
家にウッドベースがあるので「なんで?」と聞いたら、
「え?知らないの?俺は音楽学校で専攻してたのはベースなんだよ」
と言われ、ユッコ嬢のことをやたら「師匠!!師匠!!」と呼んでいた(笑)
まあこの中国音楽業界のドンのような人間に"友達"と呼ばれるというのは凄いメリットである。
「他にも老呉(LaoWu)からも林那(LinNa)からも彼女を紹介されてたしね。
彼女は今や中国の音楽界で知らない人はいないわよ」
更には
「歌も歌ってたわよね」
と言うので何のことか聞いてみたら
昨日の張張とのトリオでユッコ嬢がSlapしながら歌っている映像ももう既に見ているというわけだ。
中国は今ではもう、演奏能力から舞台上のルックスから、
既に説明もプロモーションもする必要がないというインターネット時代だというわけだ。
「時の人よ、いろんなところから引っ張りだこでしょ?」
と言ってたが、
なるほど今日も何かの食事の時に一緒になった人のバンドでもベースを弾いてくれとメッセージが届いていた。
知り合った人と名刺交換をするわけでもない、
バーコードをスキャンするだけで連絡から動画共有まで出来るというWeChatというツールの便利さである。
そう言えば近所(と言っても電動自転車で30分かかるが)にオープンした日本居酒屋で飲んでた時に偶然昔馴染みのミュージシャンがやって来て、
「ちょうどいい、紹介するよ」
とユッコ嬢を紹介しようと思ったら、
「知ってるよ、凄腕のベーシストだろ、Big Johnから聞いたよ」
と言う・・・
10年ぶりに会うミュージシャンでもこうなんだから確かに
「中国の音楽界で知らない人はいない」
というのも過言ではあるまい。
林那(LinNa)が秋にはアメリカに行ってしまったら、
まず全中国どこに行っても各会場500人以上は動員するビッグなバンドになってしまった布衣のベーシストとして、
そして大きな音楽イベントなんかでは必ず呼ばれる中国ロックの老舗バンド眼鏡蛇楽隊(COBRA)のベーシストとして、
もう生活には困らんな・・・
滞在一ヶ月でもう地盤が出来たっつうのは凄いな。
あとは語学やな・・・
まあ女性は男性よりもこの辺の能力は高いからな、
頑張るのじゃユッコ嬢!!
金持ちになったら日本居酒屋でワシに馬刺しを奢ってくれ〜