
2014年7月30日
布衣のツアー青海省「西寧」
砂漠の街「中衛(ZhongWei)」をあとにして「西寧(XiNing)」にやって来た。
青海省というのがそもそも初めての土地なのぢゃが、地図で見ると・・・
位置的には中国のど真ん中のように見えるが、
実際はその左側に主要な大都市はほとんどなく、
西北に新疆ウイグル族自治区の各都市があり、西南にチベット族自治区のラサがあるだけである。
つまり「ど真ん中」と言うより「西の果て」と言っても過言ではなかろう!(◎_◎;)
文化的にはチベットの文化が色濃く、
迎えに来た地元の人間から首にカターと呼ばれる白い布をかけられた。
吉祥を表すというこの布を客人の首にかける挨拶は、
「誠心誠意、心からの敬意」というチベットの文化である。
見渡す限り砂漠だった(私の見た)中衛(ZhonWei)の街並と違って西寧(XiNing)は驚くべき都会だった。
さすが青海省の省都・・・
とか思ってるうちに何となく息が苦しくなった・・・
ここは標高2000メートルを超える高原・・・
以前ラサに行った時、そして東チベットに行った時もそうだったが、
ここで高山病にでもなってしまったら山を下りるしかもう治療法はない。
「酸素ボンベ出そうか?」とスタッフは言うが、
一度酸素なんか吸ってしまったらもうボンベなしでは生きられなくなるのでご遠慮した。
高山病なんぞドラム叩いたら治る!!
とばかり時には激しく・・・
時には神聖な心持ちで叩かせて頂いた・・・
ワシの高山病もどこ吹く風で、この日のステージも無事に終わった。
聞けばこれは布衣結成19周年(彼らは毎年何周年という記念日をやっている)青海ライブということで、
来年の20周年には是非またワシをここに連れて来てもらいたいもんだと思う(笑)
次の日は一日観光となり、とりあえずタール寺(塔尔寺)というところに連れて行かれた。
さてここからは反論がある方が多いと思うが、
炎上覚悟で書かせてもらうが、ワシには諸外国が言うように中国政府が宗教や少数民族を弾圧してるようには思えないのだ。
チベット仏教のこの寺の麓にあるバザールでは売っている食い物はほとんど回族(イスラム族)の食い物だし、
かと言って隣の屋台ではチベットで飲んだバター茶なんかもあるし、
何の為にこれをやってるかはわからん猪八戒は漢民族?
(写真を撮った途端に大げさに怒鳴られた・・・パフォーマンスだと思う)
表面上は多民族国家のいろんな民族が肩を寄せ合って仲良くしているように見える・・・
まあ文化大革命の頃は大変だったのだろうが、
今ではイスラム寺院やチベット仏教のお寺は国内に数限りなくあり、
キリスト教の協会などもちゃんと存在する。
友人の多くは仏教であるが、キリスト教の友人もいるし、
もちろん回族の友人は生まれたら否が応なしにイスラム教である。
表面上は中国政府はそれを改宗させたり迫害したりはしてないように見える。
まあ「見える」という表現をするのは迫害がないことはないからである。
こんな話を聞いたことがある・・・
中国には法輪功という宗教があり、
ある日この宗教の信者達が天安門広場に何万人も集まって集会をし、
それを止めようとした共産党(ここからは政府をこのような表記に変えよう)が驚いたことは、
それに抵抗するのではなく、一瞬のうちにその何万人もの人間が統率された軍隊のごとく一瞬のうちに解散し、
その後にはゴミひとつ落ちてなかったということである。
これには時の指導者江沢民は烈火の如く怒り狂ってそこから法輪功への血みどろの弾圧が始まる・・・
まあ立派な宗教弾圧であるが、
共産党を「ヤクザ」だと見ればその考え方は非常に分かり易い。
ヤクザは宗教なんかどうでもいい。
ただ自分を脅かす者に対しては命がけでそれを排除するだけの話である。
ヤクザが仕切る国で生きてゆくのは大変であると思うのだが、
ワシが会った全ての中国人はここで飄々と生きている。
ワシの友人は法輪功が身体にいいということで、
海賊版のDVDで一生懸命勉強している(恐)
見つかれば同じように弾圧される危険性があるのだろうが、
きっと見つかったら「知らなかった」で通すのだろう(笑)
中国人は逞しい・・・
この辺がチベットだった時から住んでる人の子孫も、
文化大革命の下放でこの辺に住み始めた人の子孫も、
今ではみんな「中国人」として逞しく生きている。
今回はひとりドラムをやらなかったので、この「ひとりドラムの軌跡」にアイコンを置けないのが非常に残念であるが、
次は是非ひとりドラムでまた来てみようと思う土地であった。
そして次は新彊ウィグル族自治区に行きたいぞ〜