
2013年6月21日
ファンキースタジオ八王子が中国の音楽工場になる日々
王様のツアーの最終日に中国から電話がかかって来た。
「この2〜3日どんな感じ?」
最近どうしてる?と聞いてるのかと思って、
日本でツアーしてるだの次は無錫だ上海だ香港だの、
北京にはその帰りに汪峰のレコーディングで1日だけ北京行くけどねぇ〜とか話してたら、
「違う!!この2〜3日のスケジュールを聞いてるんだ。
メドレーのアレンジを頼みたいんだよ。ギャラもちゃんと出るし・・・」
と来た。
また例のよってネット番組の仕事である。
このブログでも時々紹介しているが、
最近の中国ではテレビなんかよりネットの方が視聴率がよい、
つまり宣伝費が集まるということで制作費が出る、
というわけで1本の番組に2000万以上の制作費を出して、
それを毎週毎週製作しては放送したりしてるんだから制作側も大変である。
ついに来たな・・・
もう正味回っていかないのだ・・・
あちらのトランぺッターのアルバムをプロデュースしてるのだが、
キーボードの張張(ZhangZhang)がこの番組に掛かりっきりにされているので、
全ての仕事は張張(ZhangZhang)待ちというわけで全然進まない。
頃は同じくして江建民(Jiang JianMin)という、
北京に引っ越して来た台湾で一番売れてたアレンジャーからの仕事の連絡が来る。
「6月28日から7月4日までの間でどっかレコーディングしてくれ〜」
何と日本からの渡航費まで出すと言う(驚)
6月28日は高田馬場で王様のツアーファイナルやし、
29日には無錫まで飛んで全中国ひとりドラムやし〜
7月1日に上海でライブやって、2日から香港やから無理〜・・・
忙しい時ほど仕事が入ると言うけど、
汪峰のレコーディングもここ最近飛び込んで来て、
「香港から日本への飛行機をキャンセルしても来てくれ」
と言うのだからよっぽどミュージシャンが回ってないのだろう・・・
まあ北京まで行くのは無理だが、こっちで録ってもいいなら出来るぞ・・・
というわけでメドレーの仕事は引き受けた。
ところがネット番組っつうのは毎週生放送で流してるんだから〆切がキツい(泣)
「ひとりの歌手は20日しかスケジュールがないから、
その曲だけでも20日までに仕上げてくれ」
メドレーは全体を作らないとその1曲がどうなるやらわからんので、
こりゃ王様ツアーから帰ったら徹夜やぞ・・・
・・・と思ったらやはり疲れていたのかすぐ寝てしまった・・・
今朝起きてうむと考えた。
誰か代わりにちゃちゃっとアレンジしてくれる人はいないもんか・・・
早起きして仮谷くんにメールを書いてみるが、
夕べは岡崎トリオだったので深酒しているのか起きて来ない。
でもメドレー仕事はワシや仮谷くんのような人は機械で打ち込まねばならないので非常に手間がかかるが、キーボーディストだったら早いぞ・・・
・・・ふと思い出したらうちの近所にHeysukeさんというキーボーディストが住んでいるではないか・・・
電話番号は知らないのでメールと、
ついでにTwitterでつぶやいたらすぐに連絡が来た(驚)
「忙しいところすみませんが・・・」
というわけでさっそくかけつけてもらう。
それまでに仮谷くんと手分けして8曲のメロディーを打ち込んでおく。
それを聞きながらクリックに合わせてピアノでも入れといてもらえれば何とか形になる。
中国から連絡が来た。
「北京時間6時には伴奏を送ってくれ」
うーむ・・・Heysukeさんは5時には出て他の仕事に行くので、
そこから2時間で歌を歌えるオケを作るにはドラムなんか打ち込んでたら間に合わんなぁ・・・
というわけで生でドラムを叩く・・・
ベースも仮谷くんに生で弾いてもらう・・・
曲の長さが15分以上あるのでBounceに時間がかかる・・・
ファイルを送るのも時間がかかる・・・
向こうは向こうで受け取って全部聞くのにも時間がかかる・・・
その間にギタリストをブッキング・・・
西野やすしさんが24日にうちで何かレコーディングするとか言うとったんで、
「その前の日とか徹夜する気ありますか?」
と聞いたら、それより何よりそうなると早く来るために京都から徹夜で車運転せなあかんので危ないのでやめた。
田川くんに「徹夜する気ある?」と聞くと、
「面白そうだから徹夜します」
と来たのでとりあえずキープ・・・
中国側から直しが来る・・・
直してまた中国に送る・・・
あれ?・・・〆切から逆算すると、
ギターを録る前に必ずドラムは録り終えとかないかんから、
結局ワシが徹夜?・・・
うーむ・・・直しの決定が来るまでとりあえず今寝とくか・・・
それよりも今回うまくいって「また来週も」となったらどうしよう・・・と取らぬタヌキの皮算用・・・
誰かに振るか?・・・
いや、やり取りは全部中国語やし、
曲の長さをカットするには必ず歌詞をチェックして切らないと大変なことになるので中国語が分かる人が大前提・・・、
何より中国人受けするアレンジってそこの空気吸ってる人じゃないと無理なのよねぇ・・・
やっぱ次来たら断ることにしよう・・・(笑)