
2012年1月 5日
ワシの正月はまだ遠い・・・
「帰国のための渡航書」というペラペラの臨時パスポートを持ってやっとの思いで帰国した。
まあこんなもんをカウンターに出して
「東京まで」
と言ってもいぶかしがられるのも当然である。
チェックインカウンターでいぶかしがられ、
パスポートチェックでいぶかしがられ、
出国カウンターはまだしも、
最後の手荷物検査入り口にいぶかしがられた時にはさすがに言った。
「なあ、姉ちゃん、考えてもみてみぃ、
これが非合法なもんやったらワシがどうしてここまで来れとる?!!
全てのカウンターでこれを通しとるんや、お前がとやかく言うな!!
四の五の言わずに通しなさい!!」
いやーこの一連の事件は気疲れがもの凄かった!!
でも「物は考えよう」である。
中国人はみんなこう言ってワシを慰める。
「破财免灾」
つまり「財産を失ったら災難が免ぜられる」というような意味である。
それと共に
「12月でよかったねえ、1月だったらその一年大変だろうけど、
今年の悪いことは全部終わったんだから来年はいい年になるよ」
ともよく言われる。
まあこの辺は日本の感覚と同じやな。
考えてみるに、
「命より大切なパソコンバック」
とは言ってはいたが、
そのバックアップは日本にちゃんとあるし、
パスポートデータはちゃんとスキャンしてメールサーバーにあったし、
免許証はいつも持ち歩いとるポシェットに入っとるし、
クレジットカードやキャッシュカードも全部その中なので無事である。
逆だったらもっと大変やったんちゃうの・・・
要は失った物は金と手間さえかければ全部戻って来る物ばかりである。
唯一戻って来ないのはいつも全中国ドラムクリニックツアーで着ていたポスターと同じステージ衣装であるが、
器材の中に入っていた汗でぐっちょぐちょのパンツと共に泥棒さんにくれてやろう!!
「金で買えるもの」だったら、もっと金を出せば「もっといいもの」になる。
ワシはまず北京でiPadを購入した。
盗まれたやつは初期型だが、迷わずiPad2にする。
しかも3G版の64G!!
前よりも悪いやつを買ったとしたら、
それを使う度にこの事件のことを思い出して悲しい思いをするが、
一番いいやつを買っといたらその時にはお金がなくなって悲しい思いをするが、
それを使う時には少なくとも気持ちはいいはずだ。
破财免灾、破财免灾・・・
同じ理論で嫁に
「MacBookPro買っといて〜現状で一番ええやつ!!」
とメールしといた。
「もうちょっと待てば新しいのが出ますよ」
などというアドバイスには耳も貸さない。
今使うパソコンが必要なのだから仕方ないのだ!!
ということで大晦日ぎりぎりに日本に帰り着いた。
世は年越しの瞬間をどう迎えるかと騒いでおるが、
ワシには関係ない!!
ワシの失ったシステムが全て復旧して初めて「新年」なのじゃ!!
というわけで嫁が買って来てくれたパソコンをバックアップから復旧!!
およそ70時間の間パソコンは使えない。
ということはこれが終わるまで正月ではないが、
パソコンが使えないのだから仕事にならない。
飲むか・・・
三日三晩何もせずにひたすら飲む毎日なのじゃ・・・