
2010年10月17日
中国の結婚式
日本ではほとんど人の冠婚葬祭には出ない!!
出ようにも「礼服」とやらを持ってないのだ!!
中国では別に葬式も普段着でよいので出たりするが、
結婚式にはなかなか縁がなくて列席出来なかった。
古くは唐朝のギタリストの結婚式に出たのが6年前、
この時は純中国風だったが、その後仕事仲間の結婚式に出た時は純正洋風だった。
今回はこちらで秘書をやってくれてた石蘭が結婚するという連絡をもらい、
重慶を日帰りで帰れば参加出来るとばかりよろこんで参加させてもらった。
お相手は元その上司であった横澤さんと言うが、
長い付き合いじゃがそんなこと全然知らんかったぞ!!!!
ま、いい!!めでたいことである。
いくら普段着でいいと言っても日本人も多く列席するであろうから、
先日香港で買った中国服を着させて頂いた。
しかしズボンは持ってないのでいつものジャージである。
許せ!!!
まあいい、服装は別に「自由」なんだからジャージが悪いとは言わせないが、
問題は「紅包(HongBao)」つまりご祝儀である。
日本でもこの辺はほんとによくわからないのだが中国でもなおさらである。
とりあえず「紅包(HongBao)」の封筒を買ってタクシーに飛び乗る。
タクシーの運転手に
「結婚式行くんだけどいくらぐらい包めばいいかねえ」
と聞くと、
「800元から始まって1800でもいいし、2800でも、
要はその人との関係がどれだけ深いかによるなあ」
そんなに高いんかい!!
数年前まで300元ぐらいだったのにもう数倍にも値上がっているぞ・・・
しかもタクシーの運転手のような「庶民」がそう言うなら、
業界人の石蘭なんていくら包めばいいんじゃ?・・・
ちなみに「八」という数字が末広がりで縁起がいいというので「八」に絡む数字にすると言う。
日本では2万とか「2で割れる」数字は縁起が悪いと言うので、
じゃあ日本円なら「1万円」か?・・・少なければ次は「3万円」やのう・・・
どの道困った問題である。
ワシは社会常識がないのじゃ!!
「社会常識を勉強するヒマがあったら音楽理論でも勉強してた方がなんぼかいい」
と思ってこの年になってしまったんだからもう取り返しがつかない。
とりあえず「1万円」にしたが少なかったかのう・・・
会場はホテルの宴会場、式は純然たる西洋式だったが、
ところどころに中国式な儀式があって興味深かった。
まずは新郎新婦のご両親を舞台に上げて、
新郎が新婦の両親にお茶を飲ませる。
そして新婦が新郎の両親にお茶を飲ませる。
新郎の父君はお亡くなりになっていたので母君だけだったが、
石蘭が日本語で、
「お母さん、お茶をどうぞ」
と言ってたのが興味深かった。
中国では「結婚」というのは「家と家との結びつき」という意識が強いんだなあと改めて思った。
そしてお決まりの乾杯!!
ここで新郎新婦が手を交差して酒を飲むのが中国式!!
「なんでこうするの?」といろんな中国人に聞いたが何故だかわからない。
「マレーシアの中国人もこうしてましたよ」と聞いたので、
きっと中国の昔からの何かのしきたりなのであろう・・・
あとは新郎新婦が各テーブルを周り、
誰もシメをしないうちに三々五々帰って行って終わりである。
どうしてシメをしないのかも不思議であるが、まあそれも「中国」なのであろう。
今回の結婚式は平和だった。
誰も酔い潰れてないし、名物の「1対何百」のイッキ大会もない。
通常中国の結婚式だと新郎側と新婦側でイッキ大会になり、
特に新郎側は「うちの大事な娘を持って行きやがって」というのもあり、
命がけで飲まされるものだと言う。
だからだいたい結婚式にはひとりやふたり「酒飲み」の友人を必ず用意する。
酒を飲むためだけにブッキングされるのだ。
私の友人にもひとりいる。
寧夏省の友人「馬向東(マーシャンドン)」である。
今度は寧夏の結婚式にも出席してみたいものだ・・・
お幸せに、横澤さん、石蘭さん!!