
2010年8月15日
全中国ドラムクリニックツアー2010年 貴州省「貴陽」
貴陽にはもう3回目である。
1回目は2008年の布衣のツアー、
2回目はすぐにまたこのドラムクリニックツアーで来ている。
いや、正確に言うと、それの後に行われた興義のツアーの乗り換えでもこの地に降り、
名物の酸湯魚を食べているので4回目と言ってもいいかも知れない。
料理は辛くて旨いし、マオタイビールはここでしか飲めないし、
思い出深くていい街なのじゃがいかんせん遠い・・・
地図でいうとこんなところである。
また今回の移動が過酷である。
14日じゅうには貴陽に移動しておかねばならないので、
朝一番の上海行きをブッキングしてある。
8:55成田発というから6:55には成田に着いてなければならない。
始発の成田エキスプレスでも間に合わんのよ・・・
江川ほーじん山本恭司セッションが終わって考える。
はてさてどうやって成田まで行ったらいいものか・・・
そうだ!!ハゲのケンタロに乗せて行ってもらおう!!
というわけでそのまま4時半出発で運転してもらう。
ワシは後部座席で爆睡!!
成田からまず上海に飛び、乗り換えて貴陽に飛ぶのじゃが、
上海には成田と羽田みたいにふたつの空港があり、
着いたのは浦東じゃが出発は虹橋。
タクシーで行くと時間が読めないのでツイッターで現地の人に聞いてみると、
「リニアモーターカー乗って龍陽路で地下鉄2号線の乗り換えるのが一番早い」
ということでまずリニアに乗ってみる。
時速430kmで走るというが、8分で着くのでそんな乗ってた気がしない。
普通の新幹線みたいなもんである・・・
龍陽路で地下鉄2号線に乗り換える。
満員電車に揺られながら考える。
ワシはどうしてこんなことをやっとるんじゃろう・・・
1本だけのために北京からではなく日本から行って帰ると、
もらうギャラよりも日本からの渡航費の方がはるかに高いのだ。
銭金だけいうとこんな「仕事」はやらん方がよいのじゃが、
ワシはまだ北京に住んでない頃からずーっとこんなことをやり続けて来た。
だから中国での「今」があるわけだから迷わず今もそんなことをやっている。
しかしどんな辺鄙な場所にでも自分でチケット取って自力で駆けつけるドラマーが
世界広しと言えどワシ以外にいるのだろうか・・・
とか何とか考えながら虹橋空港から貴陽に飛ぶ。
これが遠いのよ・・・飛行機で3時間近くかかる国内線って・・・
山の中の小さな空港に着いた。
なんか懐かしい気がする。
数ある中国の地方都市の中で3度も訪ねて来るんだから何か「縁」があるのかも知れない・・・
「会場まで自力で来い」と言われることが多いが、
今回は北京の担当者が迎えに来てくれた。
そこでショッキングなことを聞かされる。
「ファンキーさん、悪い知らせです。
甘粛省の水害のため、突然政府が明日を哀悼日に定め、
全ての演奏活動を禁止すると通達しました。
つまり明日のドラムクリニックは中止です」
ワシはこんなに苦労してこんな遠い所まで何をしに来たのでしょう・・・
ファンキー末吉ひとりドラムツアーの軌跡(こちら)