ファンキー末吉プロフィール

あの爆風スランプのドラマーがどうして中国に?
いろんな人がそう聞いて来る。
2000年に正式に北京に引っ越して来て、こちらでスタジオミュージシャンとして暮らしているうちに、どうしてなのかその理由がはっきりと見えて来た。

自分の育った四国の片田舎では、当時レコード店にもRockやJazzなどほとんど置いてなかった。
苦労して手に入れたレコードを聞いた時のあの感激はいまだに忘れもしない。
「このスピーカーの向こうの人たちは人間ではない、神様なんだ!」
そう思った。
そして「自分もそんな神様になりたい!」
それがいわゆる「夢」と言うものだと当時は知らなかった。

NYに行ってJazzをやるか、東京に行ってRockをやるか、人生の最も大きい選択の時、結局は東京に行って成功して今がある。
しかし自分は決して「街を歩けば振り返られる有名人」になりたかったわけではない。
自分は何になりたかったのか?・・・

それがここ、北京に来てからはっきりわかった。
日本では「爆風の人」、しかしこちらでは「ドラムのうまい人」なのである。
数々の名盤のドラムを叩き、それを聞いたいろんな若者があの時の俺と同じように目を光らせて言う。
「この人は人間じゃない!」
神様にはまだほど遠いが、この生活は自分が昔「夢」みたそのものであることを自覚した。

だから死ぬ時は出来れば・・・ここ北京で死にたいなぁ・・・

著者・・・「変人」である。

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2009年03月11日

Wing江蘇省ツアー

大陸のツアーはまことにめんどくさい。
アメリカのようにこの広い大地を器材と一緒にツアーバスかなんかでじゅんぐりに廻って行ければ言うことないのだが、
何せコンサートをやる体育館とか公共施設は「国」の持ち物なんだから始末が悪い。
何月何日に決まっていたはずのコンサートが1か月前に「国」の催し物が入ったとかで日程が変更になることもしょっちゅうである。

だからツアーと言えば現地に飛行機で行って帰り、
また次の土地に行って帰り、
全てがこのように単発のツアーの連続となる。

当然自分のドラムセットなんぞ使えるわけもなく、
ワシのようにドラムはパール、シンバルはセイビアンのモニターにとっては、
現地に行かねばどんなセットかわからない状況はまことに頭が痛い。

主催者にやいのやいのと要望を出すのだが、たいがいの場合は
「没問題(メイウェンティー:No problemの意)」
で終わってしまう。
ところが現地に着いたら往々にしてそのようにはなっておらず、
「没辧法(メイバンファ:There is no choiceの意)」
で全てが終わってしまうのだからたまらない。

その昔、北京に初めてやって来たWyn Davisというアメリカのエンジニア
ChoiceがないんだからそりゃProblemもないじゃろ
という名言を残したが、
今となっては少しはChoiceがあるのだから中国も進歩した。
北京には3つ器材会社があり、
こんな土田舎にもちゃんと北京から器材が要望通り届くようになったのである。

WingJiangSuDrumset.JPG
(パール最高級のマスターシリーズ。言うことなし!)

当然の如くワシはその3つとも付き合いがあるので、
ワシがドラムを叩くというとどんなドラムとシンバルが必要なのか彼らは全部わかっている。
聞けば彼らは上海にも器材を分けて置いてあり、
中国のあらゆる土地への配送に対応していると言う。

便利な時代になったもんじゃ・・・
と手放しでも喜んではいられない。
PAは現地調達なのでボロボロである。
スピーカーなんかロープで結えつけている。

WingJiangSuSpeaker.JPG
(おとろしや、おとろしや・・・)

マイクは平気でカラオケのマイクなんかが来ていたりするので、
さすがはWing、香港からちゃんと何本かマイクを持ち込んでいる。

PA卓はこの会場では何故か会場の中にあるのではなく舞台袖にある。
舞台監督も兼ねているWing、
「今回はボクが自分でエンジニアもやりながら歌わなあかんかも・・・」
と不安になってたので北京からエンジニアの吉田くんを呼び寄せた。
彼ももう北京生活が長いので少々のことでは驚かない。

ワシもたいがいのことでは驚かないが、
地元のゲストとして呼ばれたアイドル歌手の歌のヘタさには驚いた。

WingJiangSuPoster.JPG
(客席でファンが掲げるポスター)

吉田くん曰く、
「地方行ったらそりゃいろんな歌手がいますよ」
・・・苦労のほどが伺える・・・

お決まりの地ビールで乾杯して帰って来た。

WingJiangSuBeer.JPG
(隣街、上海で人気のサントリービール)

上海まで移動してリニアモーターカーで空港に行く途中電話がなった。
「Funkyサン、去年のVisionツアー、今年もやるあるよ。よろしか?」

今年もいろんなところの地ビールと暮らす毎日になりそうである。

Posted by ファンキー末吉 at:08:17