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2017年7月23日

「テロ等準備罪」ならぬ「演奏準備罪」

この裁判はJASRACの不透明な分配方法に対して行われたものではない。
「こんなやり方じゃ正しく著作権者に分配されないではないか!!」
と声を上げたら、「ライブハウスの経営者」として訴えられたのである。

ではそもそもJASRACはどうしてライブハウスの経営者を訴えるのか?
それは「カラオケ法理」と呼ばれている法律的な解釈により、「カラオケは客ではなく店が歌っている」という考えによるもので、カラオケ店から著作権料を徴収する方法として苦肉の策として考えられた法解釈である。
デジタル時代の昨今においてもこの考えはまかり通っていて、それに対しては問題視する声を上げる著作権学者は少なくない。

逆に言えばJASRACにとってこんな便利な法解釈はない。
カラオケ屋からもライブハウスからも、店から毎月決まった額を徴収していればよいし、そのような「包括契約」を結んでしまえば、もう他の著作権業者がこの「演奏権」という分野に新たに参入出来る余地はなくなる。
ライブハウスからすればもう「みかじめ」のようなお金は毎月払っているのだ。どうしてまた新たな業者に毎月いくらか払わねばならない!? じゃあその新しい業者の曲はもううちでは演奏させない!! となるのは当然である。
放送業界では同じようなことが起こって、JASRACは最高裁で敗訴している。


それでも「演奏権」という分野ではまだまだJASRACの独占状態で、今のうちになるだけ「囲い込み」をしときたいという考えもあるのだろう。この「カラオケ法理」というもの解釈をJASRACはどんどん広げてゆく・・・
そして今回のこの裁判の判決である。

それに関してはいろんな著名な著作権学者が法律会で意見を出されているが、特に東洋大学法学部の安藤和宏教授は最高裁に対してこのような意見を書いて下さった。

【判例評釈】
飲食を提供するライブハウスにおいて演奏者が主催するライブ演奏の主体はライブハウスの経営者であるとして演奏権侵害が肯定された事例
知財高判平成28年10月19日(平成28年(ネ)10041号)Live Bar事件
東洋大学 法学部 安藤和宏


この先生が危惧してらっしゃるように、これがまかり通れば、「レンタル・スタジオ、リハーサル・スタジオ、レコーディング・スタジオや、楽器が設置されている公民館、市民センター、市民集会所、あるいはマンシ ョン等が提供している楽器設置型の共有スペース等の経営者にとっても演奏主体性が認められる可能性がある」・・・つまりJASRACは今後、音楽教室に続いて練習スタジオや公民館にも「売上の何パーセントよこせ」などという主張をして来る可能性があるということである。

私は、市民センターで音楽を演奏して金銭をもらうこともある。たとえばとある企業のイベントに出演してギャラをもらってドラムを叩いた。
毎年夏に開催している「日中友好こども(大人も可)サマードラムスクール」は、今年は合宿出来る貸しスタジオで行われる。
このスタジオではウェブサイトで「日頃お世話になっているファンをつれて一緒にリハツアー!最終日は80畳で打ち上げスタジオライブ!」といった使用を歓迎しているが、料金を取ればそれは立派な商業活動である。
JASRACはコンサートホールでは演奏の主体を「出演者」ということにしていて、ライブハウスでは全く逆である「小屋の経営者」としている。
ライブハウスとコンサートホールのはっきりとした線引きはない。
コンサートホールより大きなライブハウスもあるし、飲食を出すコンサートホールだってある。
JASRACがライブハウスだと思えばライブハウス。そこで演奏するなら経営者が金払え!!
(後の項で触れるが、JASRACは「出演者からの使用許諾は認めない」とこの裁判でも明言していたが、これは実は重大なる違法行為である)
まあJASRACにしてみたらとにかく何でもかんでもライブハウスと同じように扱ってしまえば確実に毎月決まった「上がり」が来るし、そこにはもう他の著作権業者は入れないし万々歳なのである。

この判決が確定したことをいいことに、音楽教室の次には楽器さえ設置しれいれば市民センターや貸しスタジオの経営者などを訴えて来る可能性もあるということだ。
「テロ等準備罪」ならぬ「演奏準備罪」のようなものである。

日本の音楽が危ない!!

・・・執筆中、こちらで発売支援をお願い致します。

Posted by ファンキー末吉 at:09:30 | 固定リンク

2017年7月21日

全国のJASRAC会員の皆様に警告!!

この「活動報告(https://camp-fire.jp/updates/36399#menu)」のページで、執筆中の本の内容を少しずつご紹介しようと思っている。何より裁判の中で私が体験した「これは危ない」ということを先に書かせて頂きたい。

私は昔、事務所の人間から「会員になっておけば色々得だよ」と言われていたので、何のことかあまりわからないまま「JASRAC会員」とやらになっていた。
知り合いの音楽家の中にも会員は多いが、私のように何が得なのかもわからないままいつの間にか会員になっている人も多い。
いや、自らが会員かどうかもわかってない人も多いようだ。

私がこの契約の存在を強く認識したのはこの時である。
ファンキー末吉ブログ「ご自由にお使い下さい」
http://www.funkyblog.jp/2010/11/post_563.html

これは
「著作権登録したって自分で演奏しても著作権料取られるわけだし、ライブハウスなんかで演奏されても自分にちゃんと戻って来やしないんだから、だったら人に自由に使ってもらえばいいじゃん」
という考え方なのであるが、実はこの時点で私は初めて弁護士にこの会員契約のことを聞かされた。

会員の方が作った全ての楽曲は、作った瞬間に未来永劫JASRACのものです!!
あなた方は知らず知らずのうちに、そのような契約を交わしているのです!!

つまりこういうことである。
あなた方の全ての楽曲はあなたのものではなくJASRACのものなので、勝手に「自由にお使い下さい」などと言うとそれは「違法行為」!!
それだけではない。作詞作曲などでは印税制度ではなく「買取り」というやり方で一括でお金を受け取る支払い方もあるけれども、当然ながらあなた方に権利はないので勝手に「買取り」などでお金を受け取ることは「違法行為」!!

当時は著作権業者はJASRAC独占の時代だったのだから「あなたが作った作品は将来に至るまで全てJASRACのもんとなりますよ」と言われたって、どうせJASRAC以外にお預けする著作権団体はなかったのだから誰も気にしていなかったが、今のこの時代にこんな契約がまかり通っているのもおかしな話である。

当然ながら弁護士は「そんな契約はもう解約しておいたらどうですか」と勧めたが、JASRACのような団体はこれを盾に著作権者を告訴したりしかねない団体である。
「もし私が先に解約したとしたら、何も知らない他の会員の方々がいつかJASRACに訴えられることになる」・・・そう思ってわざとそのままにしていた。

そしたら裁判の中で案の定やって来たのだ。

ーー引用ここからーー

「原告第3準備書面」p33、34
5 原告に作品届を提出しなくても著作権が移転すること
被告らの主張には、ほかにも,著作権法の規定を無視し又は自ら締結している契約の条項を無視するものが多数存する。そのようなものの一つとして、原告と著作権信託契約を締結していても、委託者には自ら著作した著作物を委託しないこととする裁量権を有するとの趣旨の主張を挙げるこ とができる。
すなわち、委託者は信託契約約款31条1項6号によって「委託者が新たに著作物を著作したとき」は原告に対してその旨を通知すべき義務を負っている(同義務の履行の方法は「作品届」を提出する)のであるが、被告末吉は、この通知義務を負っていることを無視して、委託者である被告末吉が「作品届」を提出しなければ、その著作物は自己管理に属するという主張を繰り返す(調停時の準備書面である甲31の2~8頁,乙28の 1~ 2頁)。
そもそも、委託者は、信託契約約款3条1項において「将来取得するす べての著作権を・・・・・信託財産として受託者に移転」することを約しているのであるから、被告末吉のいうようなご都合主義がまかりとおるはずはない。しかし、他を非難するのに急な被告らは、このように初歩的な誤りにも気づかないようで、本件訴訟においても誤解に基づく主張を繰り返している。
この誤解は,被告末吉が 「作品届」を原告に提出することさえしなければ、誰がどこで当該著作物を演奏利用しようとも、原告の著作権を侵害することにはならないとの恣意的な議論に結びついてゆくことになる。

ーー引用ここまでーー

作品届けなど、そもそも発売でも決まって共作者の同意がなければ出せないではないか!!作ってすぐ提出など到底不可能である・・・
それに今のこの時代、共作者が別の著作権団体に預けたいと思ったらどうすればいいと言うのだ?!(また、JASRACがこの裁判で「著作権侵害」として提出した楽曲の中には北朝鮮の作詞曲もあり、今の国際情勢でこの団体が権利を管理することは不可能である:https://youtu.be/Q05d_mX5hwU

そう、JASRACがここで言ってるのは「契約違反」などではない。裁判には「著作権侵害」として提出して来たのである。
つまり自分の作った未発表楽曲を勝手に演奏したら「著作権侵害」、こんなことがまかり通ったら「まだ未完成だけど試しに演奏してみよう」なんてことも出来ない話になる。

今までJASRACがこれを盾に著作権者を訴えたことはない。
しかし今回、JASRACは私が他のライブハウスで演奏している現場にまでやって来て、著作権登録していない曲なども「著作権侵害」として裁判所に提出した。

つまりこれは「会員になってる音楽家をいつでも訴えることが出来るんだぞ」と主張しているようなものである。
末吉はJASRACに逆らったからやってやったが、従順なヤツは訴えないでおいてやろう、私にはこの団体がこう言って薄ら笑いを浮かべているようにしか思えない。

従順な音楽家はそのままでいいだろう。
私は「役目を終えた」とばかりさっそくこのバカな契約は即座に解約した・・・

「日本の音楽が危ない~JASRACとの死闘2862日」執筆中、こちらで発売支援をお願い致します。

Posted by ファンキー末吉 at:18:17 | 固定リンク

2017年7月20日

全中国ひとりドラムツアー2017年 安徽省「宿州」

WeChatのメッセージで
「7月16日SuZhou大丈夫か?」
と言われたのでてっきり「蘇州」かと思っていた。

蘇州(Su1Zhou1)と宿州(Su4Zhou1)とは四声(音の上がり下がりのイントネーション)が違うだけで発音のエレメントとしては全く同じである。

その後15日に中国東北地方の長春でイベントの仕事が入っていたので、
「蘇州だったら長春からその日に飛んで行けるよね」
と確認しようとしたら
「蘇州じゃないよ宿州だよ」
と言われて大慌て。

何せ誰も宿州というのがどこにあるのか知らないのだ・・・

調べてみたらどうやら安徽省らしい・・・
最寄りの飛行場は徐州だと言うが、直行便は夜の便しかない(>_<)
乗り換え便はとてもじゃないけど間に合わない(>_<)

結局そのイベント出演は辞退させてもらって、
日本からは茨城空港から上海に飛んで、そこから高速鉄道で宿州に入った。

茨城空港は上海便が飛ぶこの時間はまるで中国の地方都市の空港のようである・・・ ここでは公用語は中国語(笑) 今日は上海まで飛んで明日には宿州というところに行く・・・どこや?と思って調べたら安徽省?!(◎_◎;)・・・まあ一日あったらたどり着くじゃろ(笑) - Spherical Image - RICOH THETA

2時間半ちょい、まあ近いではないか・・・

IMG_8028.JPG

また例によって迎えに来てた地元の老師の車に乗せられ、
例によって全員初対面の酒席で歓迎を受ける・・・

初めての宿州〜安徽省だというからむっちゃ遠いのかと思ったら人馬は進む徐州の近くなのね・・・ 例によって会ったことない人が迎えに来て初対面の人ばかりに接待を受ける・・・

Spherical Image - RICOH THETA


そしてこの酒宴の中でふと思い出したのだ・・・

「ひとりドラム用のシールド忘れた(>_<)」

普段ならいつもリュックに入れているのだが、
帰りがこのように上海戻りでLCCに乗る可能性があるから、
なるだけ荷物を軽くしようと思って整理する時に一度外に出してから入れてない・・・

「まあ電気屋で簡単に購入出来るもんだし・・・」
と思ってタカをくくっていた。

次の日昼間の会場に着いた。
昼間はドラム教室で、きっとPearl倶楽部の中でやるのだろうと思ってたら、300人がとこ集めるというのでホテルの宴会場を借り切ってやるということだ。

Vision2017SuZhouClinic.JPG

結婚式場になっていて、どうやら直前まで結婚式をやってたようだが、
PA設備はその結婚式の時に使うであろうこの宴会場備え付けのPA設備///

そして・・・そのPAにはDI(ダイレクトボックスといって、これに音源からのシールドを挿せばそこからPAまでマイクケーブルで引っ張ってゆける)など用意していない(>_<)

通常だったらフォーンケーブルのメスに出力出来るケーブルを持ち歩いているのだが、まとめて全部忘れて来たのだから仕方がない(>_<)

伴奏を流すマーシャルPhoneをPA席のところに置いて音を出す・・・
ということはイヤホンでクリックを聞くことも出来ないので、
モニタースピーカーからクリックを出してもらおうと思ったら結婚式場にそんな本格的なモニター設備など置いてはいない(>_<)

仕方ないので長いひとりドラムの歴史の中で初めて会場のスピーカーからクリックも出しながら、それを頼りに演奏!!

いつもはクリックを爆音で聞いているので、
こんな微かな音では自分の大きなドラムの音でかき消されてしまい、
2度ほどリズムがずれたことがあったがしゃーない!!(>_<)

今後は忘れ物には最新の注意を払いたいと思う!!!
(毎回忘れ物する度にそう誓ってるんですけどねぇ・・・)


さて夜のステージは屋外!!
朝から降っていた雨がやみ、予定通りの屋外ステージでやることとなったのだが、
雨が降ってたらまたこの会場でやることになってたのでひとまず胸を撫で下ろす・・・

今日の会場は野外!! 朝は雨が降ってたけど晴れててよかった〜 当然リハは公開リハとなります(笑) - Spherical Image - RICOH THETA

PAはドラムのすぐ後ろ部屋の中にあり、
これでは客席で聞こえる音などモニターしようはないが、
逆に客席の一番後ろなんかにあったらまたケーブルが届かないので大変なことになるところだった〜

気をつけよう〜夏の暑さと〜忘れ物〜

Posted by ファンキー末吉 at:16:06 | 固定リンク

2017年7月12日

最高裁上告棄却

2017年7月12日、最高裁判所から上告を棄却するという通達が来ました。
これによって法曹界ではいろいろと問題視されていた先日の高裁での判決が確定することとなりました。

【鑑定意見書】
平成28年12月26日神戸大学大学院法学研究科教授 島並良
http://www.newsbattle.ws/wp-content/uploads/2017/04/1a58befff3c81d6c400ae236cd1d1e0d.pdf

【判例評釈】
飲食を提供するライブハウスにおいて演奏者が主催するライブ演奏の主体はライブハウスの経営者であるとして演奏権侵害が肯定された事例
知財高判平成28年10月19日(平成28年(ネ)10041号)Live Bar事件
東洋大学 法学部 安藤和宏
http://www.newsbattle.ws/wp-content/uploads/2017/04/5b2fc5e5ad8f285d5cd13ebf30dc5469.pdf

お時間のある方は是非この論文をじっくりお読み下さい。

私ファンキー末吉はこの裁判中「貝」になって口を塞ぐことを余儀なくされて来ましたが、もし「ファンキー末吉の口を塞ぐこと」が大きな目的だったとしたらそれも今日までの話です。

この裁判は店に著作権料を支払えというものでしかなく、
その集めた著作権料をどのように分配されているか、
「包括契約」という「ブラックボックス」に入れられて闇から闇へと葬られて来たことについては一切触れられておりません。

むしろ新たな戦いは今日この瞬間から始まるのです!!

もう誰も私の口を塞ぐものはいない!!
手始めに私はこのJASRACとの死闘全2862日の記録を本に綴ります!!
どんな世の中になってもペンの力は何よりも強いと信じています。

また、裁判中は何か発言すると全て揚げ足取りのように裁判で利用されて来たのでちゃんとお礼を言うことが出来ませんでしたが、ここに改めてファンキー末吉支援者の会の皆様、そして今まで支援して下さった方々に心から御礼を申し上げます。

皆様のお陰で私は今も元気です。
戦う余力もまだまだあります。

まずは本の執筆です。
「勝つためには手段を選ばない」と言われたJASRACが実際どんな汚い手法を使って裁判を行なって来たのかを白日の下に晒します。

そして次の戦いはもうすぐ始まります。

ps.クラウドファンディングで本の出版を宣言しました!!

ご支援のほどよろしくお願い致します!!

Posted by ファンキー末吉 at:15:19 | 固定リンク

2017年6月30日

酸菜白肉(SuanCaiBaiRou)

自分にとって「おふくろの味」って何なんだろうと思うことがある・・・。

香川県の中華料理屋「平和園」の3階で生まれ、
食事と言えば病院の食事などを作っていた人が退職してうちの従業員の「まかない」を作る人間として雇われていたので毎日その「まかない」を食って育った私にはあまり「おふくろの味」という記憶がない。

強いて言えばその「まかない」がお世辞にも美味いものではなく、
結局コックさんとかが作ってくれた店の料理がかろうじて自分の「家庭の味」みたいなもんなのだろうか・・・

店もたたんでおふくろは高知に引っ越して隠居し、
そこでおふくろが作ってくれた「鳥の唐揚げ」は平和園のそれと同じく「マスタード」をたっぷり溶かした醤油につけて食べる、それが言わば「おふくろの味」なのであろう、時々無性に「鳥の唐揚げ」をこのようにして食いたくなる・・・。


ところで現在娘が語学留学で北京に来て、
旅ばかりで「一緒に暮らした」という実感がないまま大きくなった娘と「初めて」と言っていいほど「一緒に暮らす」という生活をしている。

娘は小学校に上がるまでは東京で中国人の母(私の元嫁)と共に暮らし、
6歳の頃半年ほど北京で暮らしたが、その後は離婚と共に私の母親と共に高知で暮らし、再婚と共に八王子で暮らしている。

北京で暮らしてる時には全ての日本語は忘れてしまい中国語しか喋れなかったのが、そのまま高知に引っ越したら中国語など全部忘れてしまって土佐弁しか喋れなくなってしまった(笑)

そんな娘が北京に来て真っ先に「食べたい」と言った中華料理がこの「酸菜白肉(SuanCaiBaiRou)」である。

日本語のレシピは台湾の有名店のような料理を作る為のものばかりで、
実際は「酸菜(酸っぱい白菜の漬物)」と「豚肉」だけで簡単に出来る中国東北地方の家庭料理である。

中国語のレシピ

これを元嫁がよく作っていた記憶はある。
日本ではこの「酸菜(酸っぱい白菜の漬物)」が手に入りにくかったので、
代わりにザワークラウトを使っていたのを覚えている。

そしてなんと娘もその味を覚えていたのだ!!!(◎_◎;)

こちら(北京)にやって来てから色んなレストランでこの料理を注文した。
この味はちょっと違う、この味はママの味に似てる・・・等々

そしてしまいには自分で作り始めた!!!(◎_◎;)

あーでもないこーでもないと色々と味を調整してゆく・・・
近づけたいのは遠い昔の記憶に残る「おふくろの味」である。

私はすぐさまアメリカに住む元嫁にメッセージを送った。
離婚以来ほとんど会うこともなく別々に暮らしていたこの母娘の間に、
幼い記憶に残っている「おふくろの味」を求めて娘が試行錯誤している様を是非彼女に伝えたかったのだ・・・

元嫁からは絵文字で涙マークが送られて来た。
嬉しかったのだろう・・・

ザワークラウトはキャベツで出来ているので、娘が食べた料理は厳密には酸菜白肉(SuanCaiBaiRou)ではない。
でも娘の中ではもうそれが「酸菜(酸っぱい白菜の漬物)」に変化している。

まるであの時に、母親が異国の地でどうしても食べたかった郷土料理を、
あり合わせで何とか作った母親のその味の向こうにある本物の方の味を追い求めているかのようである・・・

娘がいつの日か結婚して子供が出来たとしたら、
自分の子供にこう言ってこの料理を作ってあげるのかも知れない。

「私が小さい頃にあんたのおばあちゃんが作ってくれた料理よ」

そうやって「おふくろの味」というものは時代を超え、国境を越え、子孫に伝えられてゆくのかも知れない・・・

Posted by ファンキー末吉 at:11:55 | 固定リンク

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