2016/07/03
中国共産党建党95周年文芸晩会
2016年7月1日
日本では浜松で爆風スランプデビュー前の下らないアホ曲を演奏してる頃、
中国では共産党建党95周年の式典が厳かに執り行われていた・・・
まあこんな映像をブログにUPするだけで
「なんと香ばしいヤツ」
などと思われても仕方がないが(笑)、
実はこのイベントの最後の方で演奏されている「国際歌」という曲(1時間4分辺り)はワシがアレンジしたのだ!!(キッパリ)
いや、でもワシは全く共産主義とは関係ないし〜・・・(笑)
まあこの全世界共産主義者のテーマソングのような楽曲を、
アレンジしたのは日本人・・・ファンキー末吉
オーケストラ等手伝ったのは日本人・・・堀田星司
ドラムを叩いているのは日本人・・・ファンキー末吉
ベースを弾いてるのは日本人・・・仮谷克之
ギターを弾いているのは日本人・・・田川ヒロアキ
オーケストラ録音とミックスをしたのはアメリカ人・・・Wyn Davis
・・・などと書くと、時代錯誤な香ばしいヤツから
「こいつらはアカか!!」
と糾弾されるかも知れないが、
(名前を伏せて欲しい方は直接ご連絡下さい〜伏せ字にします〜笑)
世界から見たらもっと時代錯誤に見える強大なこの中国共産党の式典の一番大事なこの部分を、このように殆ど資本主義国の人間が作り上げているところが「今の中国」である。
3コーラス歌い終わった後に行われる「入党宣言」の部分、
この部分に一番苦労した・・・
ここで初々しい新しき共産党員が入党宣言をする時に、
列席した幹部たちは感激して涙して、
テレビ放送を見た全中国人民は
「共産党牛逼!!(Fuck'n Greatの意)」
とテレビに向かってロックピースを高々に挙げるようにアレンジする・・・
そんなことが「Must」として求められるこの仕事で、
まあ全中国人民がこんなお下劣なロック言葉で共産党を賞賛したかは別にして、
まあ列席した幹部たちの反応は映像を見る限りでは上々なようだ・・・
DEMOの段階ではこの入党宣言の部分、
仮にLuanShuがこの宣言文を読み上げただけで
「共産党牛逼!!(Fuck'n Greatの意)」
とロックピースを高々と挙げそうになったが、
この宣言文を若い女性リーダーが読み上げてそれを団員が復唱する姿はさすがにインパクトがあるな・・・
党の規則を厳守し、
党員の義務を全うし、
党の決定を忠実に執行し
規律を守り、秘密を保守し、
党に忠誠を誓い、
共産主義のために生涯奮闘努力し、
党と人民のために全てを犠牲にすることも厭わない・・・
希望に満ちたこの若者たちはいつまでその心を持ち続けるのだろうか・・・
そんな若者たちの入党宣言に聞き惚れる幹部たちは、
その昔、同じように党のために全てを犠牲にして、
国民党の圧政から人民を救い、日帝の侵略から人民を守り、
こうして強大な一党独裁の大国を作り上げた。
そして今は経済は資本主義、政治は社会主義の「中国独自の社会主義」を歩み、
当時考えていた理想とはちょっと違うけど、まあ昔では考えられなかったような豊かさを享受している・・・
先日天津で一緒にライブをやった趙衛(Zhao Wei)なんかは昔は軍人だった。
同じように軍に忠誠を誓い、
軍の楽団での演奏の仕事で日本にやって来て、
日本からの出演者「アリス」を見て感動し、
軍をやめてロックギタリストとなって今に至る・・・(笑)
中国ではそういうロックミュージシャンは多い。
中国ロックを作り上げて来た当時の老摇滚(LaoYaoGun:ロックの大御所の意)たちの多くは、両親が文化大革命の嵐を音楽をやることで生き抜いて来た。
当時は党の音楽をやることしか選択肢がなかった彼らの両親達は、
同じように子供達に音楽をやらせることで次の時代の嵐を乗り越えて貰えればと楽器を買い与えた。
ところが時代は変わり、彼らが傾倒したのは党の音楽ではなく、「ロック」と呼ばれる当時は党が毛嫌いするけしからん音楽だったのだ・・・
そしてまた時代は変わり、その党の大事な式典の音楽はこうして、
当時彼らが戦った敵国の、そして以前は忌み嫌ってたロックにどっぷり染まったチームが制作している。
もちろんこの党幹部たちはそんなことはつゆ知らず、
この希望に満ちたこの若者たちの入党を自分の人生と照らし合わせて涙ながらに見つめているのだろう・・・
この若者たちが幹部になる頃、
中国共産党はどのように変わっているかはわからない。
この幹部たちが目を剥くような「新しい中国共産党」を作るのかも知れないし、
ツーバスでドコタコドコタコ叩いている時にも頭打ちで手拍子を叩くこの幹部たちのように、
「変わりたくても絶対に変われない」
のかも知れない・・・
でもこのアレンジを聞いた中国のロック仲間はこう言うのだ。
「Funkyがやりやがったぜ!!共産党の式典にこれだぜ!!
むっちゃロックだぜ!!牛逼!!(NiuBi:Fuck'n Greatの意)」
クレジットには絶対に載らない、
もし載ったとしても絶対に抹消されるであろうこの仕事をやったのは日本人とアメリカ人だったことをワシは誇りに思い、
何故か最近中国からブロックされているのかアクセス出来なくなったこのブログにこっそり書き込んで、
ぺろりと舌を出してこうつぶやくのだ・・・
してやったり(笑)